健康診断などで尿酸値が高いと指摘されたことはありませんか？
尿酸値の正常値は検査方法や機関によって異なる場合がありますが、男性で3.4～7.2mg/dL、女性で2.4～6.0mg/dLと言われています。
尿酸値が高いということは、健康リスクがあることを意味します。
ただし、この状態は適切な対処を日々することで改善できるものです。
気になる場合、先ずは医師に相談して正確な尿酸値の状態を把握し、適切な治療法を受けることが大切です。
それと共に、大事なのは生活習慣の改善や食事の見直し、適度な運動、ストレスの軽減など、日々日常で過ごす生活習慣なのです。
ここでは尿酸値の基礎知識や手軽なサプリ等を紹介しています。
尿酸値とは？
尿酸値とは、体内で作られたプリン体から生成される尿酸が血液中に含まれる量のことを指します。
通常、尿酸は腎臓を通じて尿として体外に排出されますが、尿酸が過剰に生成された場合や腎臓の機能が低下した場合には、尿酸が血液中に溜まり、尿酸値が高くなってしまいます。
尿酸値が高いとどんな症状が現れるのか？
尿酸値が高い場合、急激な関節の痛みや腫れ、発熱などの症状が現れることがあります。これは、尿酸が関節に結晶として蓄積され、炎症を起こすことが原因です。
また、尿酸値が高いと、痛風や尿細管障害、腎臓結石、高血圧症などの病気になりやすくなると言われています。
尿酸値が高い原因とは？
・食生活の乱れ
尿酸は、主に食品から摂取されたプリン体が分解される際に生成されます。したがって、プリン体の多い食品を過剰に摂取すると、尿酸値が上がることがあります。特に、レバーや内臓などの動物性食品には多く含まれているため、摂り過ぎには注意が必要です。
・運動不足
運動不足により、体内の尿酸の排出がうまく行われず、尿酸値が上がることがあります。適度な運動を行うことで、体内の代謝を活性化させ、尿酸値の低下につながる場合があります。
・喫煙や飲酒
タバコやアルコールは、体内の尿酸の生成を促進することがあります。したがって、喫煙や過剰な飲酒は尿酸値を上げる原因となる場合があります。
・病気
尿酸値が高くなる原因には、痛風や高尿酸血症といった疾患もあります。これらの疾患に罹患している場合は、医師の指導に従い治療を受ける必要があります。
以上が、尿酸値が高くなる主な原因になります。自分自身のライフスタイルを見直し、健康に配慮した生活を心がけることで、尿酸値をコントロールしましょう。
尿酸値が高い人におすすめの食べ物とは？
・野菜：野菜にも同様に、尿酸値を下げる効果があるものがあります。特に、アスパラガス、ブロッコリー、キャベツ、ニンジン、きのこ類などがおすすめです。
・豆類：豆類には、タンパク質や食物繊維が豊富に含まれており、尿酸値を下げるのに役立つとされています。代表的なものには、大豆、豆腐、納豆、ひよこ豆などがあります。
・魚介類：特に、サバやイワシなどの青魚には、尿酸値を下げるのに効果的なオメガ3脂肪酸が含まれています。
・乳製品：乳製品には、カルシウムやビタミンDが含まれており、尿酸値の上昇を抑えることができます。低脂肪の牛乳やヨーグルト、チーズなどがおすすめです。
・果物：さまざまな種類の果物には、体内の尿酸値を下げるのに役立つ成分が含まれています。例えば、イチゴ、ブルーベリー、キウイ、レモンなどが挙げられます。
以上のような食品をバランスよく取り入れることで、尿酸値を下げることができます。ただし、食事だけではなく、適度な運動やアルコールの過剰摂取を控えることも大切です。
尿酸値が高い人が避けるべき食べ物とは？
・内臓肉やレバー、脳などの臓器
これらの食品は、プリン体が多く含まれており、尿酸の生成を促進することが知られています。特にレバーは尿酸値を急上昇させるため、控えることが望ましいです。
・エビやカニ、貝などの魚介類
これらの食品にはプリン体が多く含まれているため、過剰に摂取することで尿酸値が上昇する可能性があります。ただし、適量であれば問題ありません。
・精肉
牛肉や豚肉などの精肉もプリン体が多く含まれており、過剰に摂取することで尿酸値が上昇する可能性があります。代わりに、鶏肉や豆腐、納豆などの植物性のたんぱく質を摂取することをおすすめします。
・アルコール類
アルコールは、肝臓の機能低下を引き起こし、尿酸の代謝を妨げることが知られています。そのため、アルコールの過剰な摂取は、尿酸値の上昇につながる可能性があります。
・糖分が多い食品
砂糖や菓子類、ジュースなどの糖分が多い食品は、肝臓の機能低下を引き起こし、尿酸値の上昇につながる可能性があります。代わりに、フルーツなどの自然の糖分を摂取することがおすすめです。
尿酸値を下げるためには、食事面だけでなく、適度な運動や水分補給、ストレスの軽減などの生活習慣改善も重要です。
尿酸値を正常値に下げる方法
尿酸値を正常値に下げるためには、食生活の改善や運動、ストレスの軽減などが重要です。
尿酸値を下げる飲み物とは？
尿酸値を下げるためには、適切な飲み物を摂取することも大切です。以下に、尿酸値を下げる効果があるとされる飲み物をいくつか紹介します。
・水：水分を補給することで、尿酸の濃度を薄めることができます。また、水分不足によって血液が濃くなることで尿酸値が上がることがあるため、こまめに水を飲むことが大切です。
・緑茶：緑茶に含まれるカテキンには、抗酸化作用があり、尿酸値を下げる効果があるとされています。
・コーヒー：カフェインには利尿作用があるため、コーヒーを適量飲むことで、体内の余分な尿酸を排出しやすくなるとされています。
ただし、飲み物だけで尿酸値を下げることは難しいため、適度な運動や食事改善などの生活習慣の改善も必要です。また、コーヒーや緑茶の場合、過剰な摂取は逆効果になる場合があるため、適量を守るようにしましょう。
尿酸値を下げるサプリメント
尿酸値を下げるためには、食事の改善や運動などが有効ですが、サプリも色々発売されていますので紹介します。
・スルファラファン
スルファラファンは、ブロッコリーなどの十字花科の野菜に含まれており、肝臓でグルコシノレートという物質に変化し、さらに消化酵素によってスルファラファンに分解されます。スルファラファンは、体内で炎症を抑制する作用があり、尿酸値を下げる効果も期待できます。
・ルテオリン：「プリン体」の分解を阻害して「尿酸」を減らします。
・アンセリン：尿酸生成抑制効、尿酸排泄促進効があります。
・キトサン：尿酸の原料となるプリン体の体内への吸収を抑制します。
ウコン：ウコンに含まれるクルクミンが尿酸値を下げます。
これらのサプリメントは、尿酸値を下げるために取り入れることができますが、副作用や相互作用の可能性もあるため、もし何かあれば医師の指示を受けて上手に摂取することをおすすめします。
尿酸値を下げる薬
尿酸値を下げる薬は、主に「尿酸排泄促進剤」と「尿酸生成抑制剤」の2種類があります。尿酸排泄促進薬は、尿酸の排泄を促進することで尿酸値を下げる作用があります。
一方、尿酸生成抑制薬は、体内での尿酸の生成を抑制することで尿酸値を下げる作用があります。
・尿酸排泄促進剤（ベンズブロマロン：ユリノ－ムなど）
尿酸の排泄を促進することで、尿酸値を下げます。効果が早く現れるため、急性痛風発作時などに使用されることが多いですが、腎臓に負担をかけることがあるため、注意が必要です。
・尿酸生成阻害剤（フェブキソスタット：フェブリクなど）
尿酸の生成を抑制することで、尿酸値を下げます。尿酸排泄促進剤に比べ、肝臓や腎臓に負担をかけにくいとされていますが、まれに副作用が起こることがあります。
これらの薬は、医師の処方により使用することができます。自己判断での使用は避け、医師の指示に従って服用するようにしましょう。
尿酸値を下げるための生活習慣
運動の効果と注意点
適度な運動は、尿酸値を下げるのに役立つことが知られています。運動によって体内の代謝が活性化され、尿酸の排出が促進されるからです。運動には、有酸素運動と筋力トレーニングがあります。
有酸素運動は、ウォーキング、ジョギング、自転車、水泳などがあります。有酸素運動は、心肺機能を向上させる効果があり、体内の代謝を活性化することで尿酸の排出を促進します。
一方、筋力トレーニングは、重量を使って筋肉を鍛える運動です。筋肉量が増えることで、基礎代謝が向上し、エネルギー消費が増加します。これにより、体内の代謝が活性化され、尿酸の排出が促進されます。
しかし、運動には注意点があります。激しい運動は、尿酸値を上げることがあるため、適度な運動量に留意する必要があります。また、脱水症状を起こすこともあるため、運動前後に十分な水分補給をすることが重要です。運動によって疲れた体を休め、十分な睡眠を取ることも大切です。
睡眠の重要性と対策
睡眠は人間にとって欠かせない生理的な必要性があるため、十分な睡眠をとることが健康にとって重要です。尿酸値を下げるためにも、睡眠は大切な役割を果たしています。
睡眠不足はストレスホルモンの分泌を増加させ、尿酸値を上昇させることが知られています。また、睡眠不足は食欲を増進させ、食べ過ぎや高カロリーな食事を引き起こす可能性があります。
適切な睡眠をとるためには、睡眠環境を整えることが重要です。就寝前にはリラックスするための工夫をし、スマートフォンやパソコンなどの電子機器は寝室に持ち込まないようにしましょう。また、適度な運動や入浴なども効果的です。
ストレスを減らす方法
ストレスを減らす方法は、人それぞれですが、以下のような方法が一般的に効果的とされています。
・瞑想や深呼吸などのリラックス法を実践する
・ストレス発散法として、運動をする
・趣味や好きなことをする
・人との交流を増やす
・仕事や家事などのタスクを分け、効率的にこなす
・休息をとるために十分な睡眠時間を確保する
・ストレスの原因を明確にし、改善策を考える
ストレスを減らすことは、尿酸値を下げるためにも重要です。ストレスが原因で食生活が乱れたり、睡眠不足になったりすることがあるため、ストレスを減らすことは、健康的な生活を送るためにも必要です。
まとめ
尿酸値が高くなると、痛風や尿路結石などの疾患を引き起こす可能性がありますが、尿酸値を下げるためには、食事や運動、睡眠、ストレスの管理が重要で
具体的には、高尿酸血症に対応した食事を摂取し、適度な運動を行い、質の高い睡眠をとり、ストレスを軽減するよう心がけましょう。
また、サプリメントや薬を上手に利用し、何か症状が現れたら専門医の指導を受けることが重要です。
会社や市町村の定期健康診断などで、尿酸値のチェックを忘れずに行い、健康な体を維持しましょう。