2026年10月に公表された情報漏えい・不正アクセスのうち、19件を、1つにまとめました。表は公表日の順で、公式発表をまとめた4件は、後半で詳しく紹介します。
全体の一覧(公式72件・報道28件)は、2026年10月の情報漏えい一覧にあります。この記事の19件も、その一覧に載せています。
各社の発表を報じた記事をもとにしています。数字や範囲は、調査が進むと変わります。自分が使っているサービスがあれば、各社の公式発表で最新の状況を確認してください。
まず、全体を見る
15件の一覧(詳細は後半に載せた4件を除く)
横にスクロールすると、すべての列を見られます。
| 会社・サービス | 公表日(2026年) | 対象 | 件数 | 内容 |
|---|---|---|---|---|
| ミスターマックス | 10/6 | MrMaxアプリ・オンラインストアの会員 | 最大173万5,154人 | サービスを構成するソフトの機能を悪用され侵入。アプリとストアを一時停止 |
| リゾートトラスト | 10/9 | ウェブサイトの会員 | 約2万6,000件 | 10/5夜の異常な作動を翌日認知し、10/7に漏えい判明。アクセスを遮断 |
| 楽天モバイル | 10/13 | my 楽天モバイルの支払い証明書 | 閲覧の可能性 | 脆弱性診断で判明。特殊な操作で第三者が閲覧できる可能性があった |
| エムスリー「MR君」 | 10/15 | 医師会員の一部(全体の1割未満)と製薬企業の担当者(数百名規模) | — | 氏名、勤務先、一部のメールアドレスなど |
| 丸木医科器械 | 10/15 | 基幹システム(発注・仕入・入出庫) | — | 攻撃で全面停止。注文受付と出荷を一時停止し、FAXで受付 |
| Studio | 10/16 | クラウド環境のデータ | 調査中 | 9/30〜10/1に機能の脆弱性を悪用。10/13に確認し、10/14までに修正。復号に必要な鍵も読み出された |
| エンタッチ | 10/19 | 医療従事者、管理者、ディテーリング担当者など | 調査中 | ランサムウェア攻撃グループを名乗る第三者。氏名、所属医療機関、メールアドレス、面談予約の情報など |
| フジテレビ | 10/20 | 番組宣伝システムに登録のメディア関係者 | 最大730件 | 氏名、会社名、メールアドレスなど。10/19夜に不正アクセス |
| メドレー「@link」 | 10/20 | 医療機関業務支援システムと患者向けアプリ | 調査中 | 10/14深夜から提供を一時停止。個人情報への影響を調査中 |
| リンクステーション「GETTIIS」 | 10/20 | チケット購入サービスの会員 | 会員ID 317,971件ほか | 氏名309,759件、電話番号309,668件、メール311,426件、カード関連(先頭4桁・末尾4桁、名義、有効期限の暗号化)29,515件。ハッシュ化パスワード311,451件 |
| JFEケミカル | 10/21 | IT環境のデータ | 調査中 | 10/19に不正取得が判明。対策本部を設置 |
| ネットプロテクションズ「NP後払い」 | 10/22 | 請求書再発行システムの取引 | 28,884件 | 氏名、住所(法人は会社名・部署名も)。機械的で連続的なリクエストで判明(10/14) |
| ヤマダデンキ | 10/23 | 「ヤマダビデオ」「スマホゴールド会員」の手続き画面 | 調査中 | 10/22夕方からサービスを一時停止 |
| パナソニック オペレーショナルエクセレンス | 10/23 | グループ従業員、元従業員、家族 | — | 禁止されていた外部の生成AIに、人事システム導入のデータをプロジェクトメンバーが規則に反してアップロード |
| GMOインターネット「お名前.com デスクトップクラウド」 | 10/27(第12報) | 一部顧客のサーバ環境 | 調査中 | 取引口座のログイン情報などが取得・悪用された可能性。公開された顧客に上限300万円の特別見舞金 |
詳しく見る4件
ショップサーブ(Eストアー)。約2,335万6,000人(最終報・10/16)
2026年5月21日〜8月1日、サーバー上のアプリケーションの脆弱性を悪用され、データベースの情報が外部へ送信されました。8月1日に認知して遮断し、10月16日に調査完了の最終報を公表しています。カード情報の一部を含む方は約209万6,900人、対象店舗は7,858店です。
| 区分 | 項目 |
|---|---|
| 購入者 | 氏名、住所、電話番号、FAX番号、メールアドレス、勤務先、任意入力情報(配送先を含む) |
| 会員 | 会員ID、暗号化されたパスワード |
| カード情報の一部 | カード名義、番号の先頭6桁と下4桁、有効期限 |
| 店舗・アフィリエイター | 管理画面のログインID・パスワード、コンビニ払込票の店舗情報、アフィリエイト登録者のメールアドレス・パスワード |
完全なカード番号とセキュリティコードは保持しておらず、対象外です。Eストアーは、カード情報の再入力や再決済を求めません。問い合わせは公式フォームかsupport@estore.co.jp、店舗はEストアーデスク(03-6434-0946、平日10〜18時)です。
阪急・阪神百貨店予約サイト。H2O ID約126万件(10/19)
10月16日に顧客管理システムへの不正アクセスを確認し、予約サイトを停止。17日にはHANKYU HANSHIN E-STORESとRemo Orderでも確認し、停止しました。ほぼすべてのH2O ID会員の情報の一部が漏えいしています。
項目は、H2O ID、氏名(漢字・カナ)、性別、メールアドレス、郵便番号、住所、携帯電話番号、電話番号、年齢、生年月日、H2O IDでの利用サービス項目です。ほかの2サイトは漏えいの可能性を調査中で、再開は安全確認のあとの予定です。
ニフティ。最大542,513件(10/19・第一報)
10月19日10時20分ごろ、回線申込・受付管理システム(社内の管理用ツール)への不正アクセスを確認し、遮断しました。対象は2019年以降に@nifty光、@nifty MAX光、@nifty auひかりプラスを申し込んだ人(同社Webサイト経由を除く)です。会員ID、氏名、性別、生年月日、住所、電話番号、メールアドレスが含まれます。口座・カードの情報は、このシステムに保有していません。専用ダイヤルは0120-924-719(10〜18時)です。
Gunosy。取引先25名と役職員など107名(10/26)
10月21日、不正に入手された社内業務用アカウントのIDとパスワードでログインされ、監視システムが検知して同日中に停止しました。取引先25名は氏名、メールアドレス、署名欄の会社名・所属・役職・連絡先、役員・従業員・退職者107名は氏名とメールアドレスです。「グノシー」などのサービス利用者の情報は、流出が確認されていません。再発防止として、共有アカウントの廃止、多要素認証の徹底、権限の見直しを実施しています。
共通して見えること
- 委託先や管理用の仕組みが入口になる:請求書再発行(NP後払い)、管理画面、クラウド環境など、利用者が直接見ない部分が狙われています
- 停止中のサービスが多い:ミスターマックス、メドレー、ヤマダデンキ、丸木医科器械などは、一時停止や代替の受付になっています
- AIの使い方も原因になる:パナソニックの件は、禁止されていた外部の生成AIに個人情報を入れたことが発端です。入力してよい情報の線引きが大切です
- 流出後の便乗に注意:氏名、住所、電話番号、メールがそろうと、サービス名を装う偽メール・SMSが届きやすくなります
対象かもしれない人が、すぐにすること
- 該当するサービスを使っていたら、公式発表で、対象かどうかと問い合わせ窓口を確認する
- 同じパスワードを使い回していないか見直し、重要なサービスから順に変更する
- メール・SMSのリンクは開かず、公式アプリやブックマークから確認する
- カード情報が含まれる場合は、明細を確認し、必要ならカード会社へ連絡する
会社別に詳しく読みたい方は、2026年10月の情報漏えい一覧へ。一般的な対応は、自分の情報が漏れたかも?不安なときの状況別・早見ガイドをご覧ください。
まとめ
件数が大きいものだけでなく、数百〜数万件の事例も、住所や電話番号があれば悪用の入口になります。パスワードの使い回しをやめ、不審な連絡のリンクを開かない、という基本が、どの事例にも効きます。
出典
- Eストアー「不正アクセスによる個人情報漏えいに関するお知らせ(最終報)」
- ニフティ「【第一報】当社回線申込・受付管理システムへの不正アクセスの発生について」
- Gunosy「当社役職員等ならびに一部お取引先ご担当者様の個人情報の流出に関するお詫びとお知らせ」
- エイチ・ツー・オー リテイリング「第三者による不正アクセス発生と個人情報漏えいに関するお詫びとお知らせ」(PDF。数値は報道による)
- ScanNetSecurity インシデント・情報漏えい(2026年10月27日〜30日の各記事。各社の発表を報道)(2026年10月31日に確認)
- ネットプロテクションズ「NP後払い」への不正アクセスについて(公式発表の掲載先)
