防災グッズをそろえようとしたとき、「うちは赤ちゃんがいるけれど、何を、どれくらい用意すればいいの?」「高齢の親と同居しているけれど、特別な備えは?」と、迷ったことはありませんか?
東京都の「今やろう防災アクション」には、「夫婦と乳幼児1人、高齢の女性1人」の4人家族を例にした、備蓄の量の目安が載っています。それをもとに、乳幼児や高齢者のいる家庭の備えを、整理しました。
広告
備蓄の基本は「日常備蓄」と「1週間」
大きな地震が起きると、電気、ガス、水道が止まり、物の届くのが遅れると考えられます。自宅が無事なら、多くの人が、そのまま自宅で生活することになります。だから、自宅で生活するために必要なものを、ふだんから備えておくことが大切です。
- 日常備蓄: ふだん使っている食品や日用品を、少し多めに買っておく考え方です。なくなる前に買い足して、古いものから使います。特別なものを用意する必要はありません。
- 1週間は、誰にも頼らず暮らせるように。インフラが止まると、行政も、すぐには動きにくくなります。支援が届くまで、少なくとも1週間は、自分たちで暮らせる備えをしましょう。
「家庭内避難」と「家庭外避難」で、備え方がちがう
- 家庭内避難(在宅避難): 自宅で避難生活を送ります。日常備蓄したものを使います。
- 家庭外避難: 自宅に住めなくなって、避難所で暮らします。命を守ることが最優先で、持ち出せるのは、必要最低限のものだけです。そのために、「非常用持ち出し袋」が必要です。
乳幼児や高齢者のいる家庭は、とくに「多めに」
乳幼児や高齢者のいる家庭では、おむつや常備薬など、生活に欠かせないものを、ふだんから多めに備えましょう。病気の人、療養食が必要な人、アレルギーのある人がいる家庭も、同じです。ミルクや常備薬は、震災のあとは、すぐには手に入りません。
避難所での体験談から
東日本大震災のとき、ある大学で、乳幼児と母親のために、別の部屋を開けた方の体験談があります。大人用の水や食料は配られましたが、乳幼児に必要なものは、予測できていなかったものもあった、といいます。
- お湯: ミルクをつくるために必要でした。
- 寝かせる場所: 用意した簡易ベッドは、高さがあり、乳幼児が落ちる危険があったため、体育用のマットに変えました。
- 寒さ対策: 毛布が少なく、暖房で対応したそうです。電気が通っていなかったら、受け入れられたかどうか、と振り返っています。
4人家族の「備蓄ユニット」の例
東京都の参考例は、父(40歳)、母(36歳)、子(11か月・卵アレルギーあり)、祖母(70歳)の4人家族です。次の量は、あくまで参考です。各家庭に合わせて、自分たちで考えて、そろえましょう。
みんなで使うもの
- 水(飲料用、調理用): 2リットル × 12本
- カセットコンロ1台、カセットボンベ6本
- 簡易トイレ: 約30回分
- 懐中電灯2個、乾電池、手回し充電式などのラジオ
- 携帯電話の予備バッテリー3個(携帯電話の台数ぶん)
- 大型ビニール袋・ゴミ袋 各30枚、ラップ1本、トイレットペーパー12ロール、使い捨てカイロ10個
食品
- 主食: 無洗米5キロ、レトルトご飯6個、乾麺1パック、即席麺3個
- 主菜: 缶詰(さばのみそ煮、野菜など)各6缶、レトルト9パック
- 野菜ジュース9本、飲料(500ミリリットル)6本、チーズ、かまぼこなど
乳幼児のぶん(日常使いでキープ)
- スティックタイプの粉ミルク: 約20本(アレルギー対応)
- 離乳食: 1週間分以上(アレルギー対応)
- おしり拭き: 1パック
- おむつ: 約70枚
高齢者のぶん(日常使いでキープ)
- おかゆなどのやわらかい食品、高齢者用の食品: 1週間分以上
- 常備薬(処方薬): 1か月分
- 補聴器用の電池6個、入れ歯洗浄剤 約30錠
広告
備蓄のポイント(一部)
- 冷蔵庫は、食料の備蓄庫です。冷凍庫のものから食べ始めて、次に冷蔵庫、そのほかの食品の順に食べれば、数日は食べつなげます。
- 生活用水が、最も困ります。お風呂には、常に水を張っておきましょう。集合住宅では、受水槽の水の配分のルールを、決めておきます。
- オール電化の家は、カセットコンロが必需品です。お湯が使えれば、カップ麺など、多くの食品を食べられます。
非常用持ち出し袋は、玄関の近くなどに
持ち出し袋の中身は、自分にとって必要なものを考えて、決めます。リュックなどに入れて、玄関の近くや寝室、車の中などに置けば、家が壊れても、持ち出せます。乳幼児がいる家庭は、哺乳瓶なども入れておきましょう。紙の証書や印鑑などは、ファスナー付きのビニールケースに入れると、防水にもなります。
関連記事
出典
- 東京都防災ホームページ「今やろう防災アクション 備蓄」(2026年10月25日に確認)
- 内閣府(防災担当)「一日前プロジェクト 『乳幼児に必要なもの』」(2026年10月25日に確認)
広告
