空き家を放置するとどうなる?空家法の改正で変わったことと、できる対策

空き家を放置するとどうなる?空家法の改正で変わったことと、空き家にしないためにできること(政府広報オンライン)

実家を相続したけれど、だれも住む予定がない。「そのうち、どうにかしよう」と思いながら、時間がたっている。そんな空き家が、日本では増え続けています。使う目的のない空き家の数は、この20年間で約2倍になりました。

空き家は、放っておくと、倒壊や不法侵入など、いろいろな問題につながります。2023年には、空き家のルールを決めた「空家法」も改正されました。この記事では、空き家を放置するとどうなるのか、法改正で何が変わったのか、放置しないために何ができるのかを、やさしくまとめます。

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空き家を放置すると、どうなるの?

空き家は、持ち主だけの問題ではなく、近所にも大きな影響を与えます。どんな事情があっても、空き家の持ち主には、きちんと管理する責任があります。

空き家を放置すると起きること:近所へのめいわく、罰則・強制撤去、税金の負担増空き家を放置すると 近所にめいわく倒壊・悪臭・不法侵入。損害賠償の可能性も 罰則・強制撤去命令に従わないと50万円以下の過料になる場合も 税金の負担増勧告を受けると住宅用地の軽減が使えなくなる政府広報オンライン | 一情多楽

近所にめいわくをかけてしまう

  • 台風で外装材や屋根材が飛んだり、地震で倒れたりする危険が高くなる
  • ねずみや害虫が大量に出たり、ごみが散らかったり、外壁がこわれたまま放置されたりする
  • くさったごみで悪臭が出る。不法侵入で、周りの治安が悪くなる
  • 庭木の枝がはみ出して、周りの建物を傷つける
  • 屋根や外壁が落ちて、通行人や近所の家に損害を与えると、損害賠償を求められる可能性がある

罰則や、強制撤去も

倒壊の危険が高いなど、周りに著しい悪影響を及ぼす空き家は、「特定空家」と認められることがあります。そうなると、市区町村から「助言」「指導」を受け、それでも改善されなければ「勧告」「命令」が出ます。命令に従わないと、50万円以下の過料になる場合があり、行政による強制撤去が行われることもあります。

特定空家と認められるのは、次のような状態です。

  1. そのまま放置すると、倒壊など、著しく保安上危険となるおそれがある
  2. そのまま放置すると、著しく衛生上有害となるおそれがある
  3. 適切な管理がされず、著しく景観を損なっている
  4. そのほか、周りの生活環境を守るために、放置するのが不適切である

税金の負担が増える

土地や家を持っていると、固定資産税などがかかります。住宅が建っている土地(住宅用地)には、税額のもとになる評価額(課税標準)を下げる特例があります。

種類小規模住宅用地(200㎡以下)一般住宅用地(200㎡超の部分)
固定資産税課税標準の6分の1に減額課税標準の3分の1に減額
都市計画税課税標準の3分の1に減額課税標準の3分の2に減額

ところが、空家法にもとづく勧告を受けた特定空家の敷地や、今後住む見込みがなく、居住のための管理がされていない空き家の敷地には、この軽減が使えなくなります。

空家法の改正で、何が変わったの?

これまでの空家法では、特定空家になる前の段階では、市区町村は指導や勧告ができませんでした。そこで2023年(令和5年)に改正され、次のような点が新しくなりました。

  • 管理不全空家の新設:放っておくと特定空家になるおそれのある空き家を、市区町村が「管理不全空家」と認定し、適切な管理をするよう指導できます。それでも改善しなければ勧告ができ、勧告を受けると、敷地の固定資産税などの軽減が使えなくなります。
  • 空家等管理活用支援法人の新設:市区町村が、空き家の活用や管理に取り組むNPO法人などを指定できるようになりました。指定された法人は、所有者からの相談に応じたり、活用したい人とのマッチングをしたりします。
  • 空家等活用促進区域の新設:市区町村が、重点的に空き家の活用を進める区域を決められます。区域内では、活用を要請したり、建築基準法の規制の合理化をしたりできます。
  • 強制撤去の円滑化:緊急で取り壊しが必要な特定空家は、命令などの手続きを経ずに、行政が強制撤去(代執行)できるようになりました。

あわせて、所有者の責務も強くなりました。これまでの「適切に管理する努力義務」に加えて、「国や自治体の施策に協力する努力義務」が課されます。

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空き家にしないために、できること

空き家にしないための方法:家族で話し合う、方針を決める、市区町村に相談する空き家にしない方法 家族で話し合う親が元気なうちに、住む・売る・貸す・解体を相談 早めに方針を決める売る・貸す・解体するから選んで、サービスを使の 市区町村に相談支援法人の NPO から情報提供凶マウデジクもるも政府広報オンライン | 一情多楽

親が元気なうちに、話し合っておく

空き家が生まれる原因は、半数以上が相続です。親が元気なうちに、住まなくなったあとの家をどうしたいか、考えを聞いて、方針を決めておくことが大切です。伝えないまま子どもが相続すると、方針が決まらず、そのまま放置されるケースが少なくありません。「誰が住むのか」「売るのか貸すのか」「解体するのか」を、関係者で話し合っておきましょう。

早めに「売る」「貸す」「解体する」を決める

放置する期間が長いほど、家は傷み、売ったり貸したりしにくくなります。使う予定がないなら、早めに方針を決めて、それに合ったサービスを使いましょう。

  • 解体する:国や市区町村の補助金を受けられることがあります。空き家のある市区町村のウェブサイトで調べるか、窓口に問い合わせましょう。解体業者を紹介してくれる市区町村もあります。
  • 改修する:売る・貸すために改修するなら、目的に応じて何を直すか、建築士などの専門家に相談しましょう。一定の要件を満たす改修工事には、補助金がある場合もあります。
  • 活用サービスを探す:手放したくないけれど自分では管理できないときは、地域のNPO法人などの活用サービス(マッチングや賃貸、管理など)を探してみましょう。
  • 家財を片づける:売る・貸す・解体する、どの場合でも家財が問題になります。分別や遺品整理をしてくれるサービスもあります。
  • 管理サービスを使う:遠くて自分で管理できないときは、管理代行サービスがあります。見回りや報告書の作成をしてくれるものもあります。

売却にかかわる税制の特例もあります

相続などで取得した空き家とその敷地を売るときに、一定の条件を満たすと、譲渡所得から3,000万円までを控除できる特例があります。令和9年(2027年)12月31日までに売る必要があります。条件は細かく決まっているので、くわしくは国土交通省の「空き家の発生を抑制するための特例措置」のページを確認してください。

まずは市区町村の窓口へ

どうすればいいか決められない、誰に相談すればいいかわからない。そんなときは、空き家のある市区町村の窓口に相談しましょう。「空家等管理活用支援法人」に指定されたNPO法人などから、管理や活用の情報提供や、買いたい人・借りたい人とのマッチングの支援を受けられることがあります。空き家セミナーを開いている市区町村もあります。

まとめ:先送りは禁物です

放置された空き家は、持ち主にも近所にも、大きなデメリットをもたらします。使う予定がないなら、早めに「売る」「貸す」「解体する」などの方針を決めて、自分や家族、地域の安全を守りましょう。

制度の内容や手続き、期限は、変わることがあります。最新の情報は、この記事の末尾にある「出典」のリンク先でご確認ください。

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出典

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