2026年10月、国内の事業者から、不正アクセスによる情報漏えいの発表が相次いでいます。ニュースで、よく目にしますよね。
国や関係機関は、10月上旬から、注意喚起を次々に出しました。何が起きていて、何に気をつけるように言われているのかを、整理します。
何が起きているの?
大量の個人情報を取り扱うオンラインサービスやアカウントサービスのシステムに、不正に侵入され、個人情報を含むデータが盗まれる事案が、金融機関や通信事業者など、幅広い事業者で相次いでいます。
公表された事例の傾向から、外部に公開しているアプリケーションやサービスへの侵入と、アカウントの乗っ取りが、きっかけになっていることがうかがえる、とされています。特定の製品やサービスの弱点を狙った攻撃だとは、現時点で断定されていません。
盗まれたあとに起きやすいこと
情報を盗まれると、悪用されるだけでなく、「盗んだ情報を公開する」と脅されたり、不正に売買されたりする二次被害が広がりやすい、と指摘されています。自分の情報が漏れたと知らされたときは、そのあとの偽メールや偽SMSにも、注意が要ります。
各機関が出した注意喚起(2026年10月)
10月14日に、国家サイバー統括室が、関係機関の注意喚起をまとめて載せました。
| 日付 | 出した機関 | 題名・内容 |
|---|---|---|
| 10月7日 | 個人情報保護委員会 | 大規模な漏えい等事案を踏まえた対応について(注意喚起) |
| 10月8日 | 警察庁 | サイバー警察局だより2026 Vol.19(10月23日更新「情報流出に注意」) |
| 10月9日 | 内閣官房 国家サイバー統括室 | 不正アクセスによる漏えい等の事案を踏まえた対応について |
| 10月9日 | 金融庁 | 現下の情勢を踏まえたサイバーセキュリティ対策の強化と各種取引申込等における対応について |
| 10月9日 | 総務省 | 不正アクセスによる情報漏えい等の事案を踏まえた対応について(注意喚起) |
| 10月9日 | 経済産業省 | 不正アクセスによる情報漏えい等の事案を踏まえた注意喚起及び情報提供に係る協力依頼 |
| 10月9日 | IPA(情報処理推進機構) | 不正アクセスによる漏えい等の事案を踏まえ、速やかに実施すべき対策等について |
| 10月9日 | JPCERT/CC | 直近で相次いでいる国内組織における不正アクセスに関する注意喚起(随時更新) |
| 10月13日 | NICT(情報通信研究機構) | 相次ぐ情報漏えい、その原因の一つは「アプリ解析からのサーバ攻撃」 |
多くは、サービスを運営する事業者に向けた注意喚起です。迅速な脆弱性対応、多要素認証など認証機能の強化、漏えいした情報の悪用を防ぐ対策などを、委託先も含めて徹底するよう、求めています。
事業者に求められていること
- 外部に公開しているアプリの点検:ログの異常、適用していない修正プログラム(パッチ)がないか。
- 利用している外部サービスの洗い出し:ログとアカウントに異常がないか。身に覚えのないアカウントがないか。
- 保有データの再点検:「不要な情報は持たない」という基本にもとづいて、保有する情報を必要最小限にする。
- 認証の強化:多要素認証や、パスワードの強化。
くわしい点検の内容は、情報漏えいを防ぐ事業者の点検リスト。IPAが示した3つの点検と対策の記事にまとめています。
私たち利用者にできること
- 利用しているサービスから発表があったら、公式のお知らせを読む。対象の情報や、事業者が案内する対応を確かめます。くわしくは、利用中のサービスで不正アクセスの発表があったら。利用者が確認することをご覧ください。
- メールやSMSのリンクを、すぐに開かない。漏えいに便乗した偽の連絡が、出まわることがあります。見分け方は、情報流出に便乗する偽メール・SMSの見分け方。警察庁が示す個人の対策で紹介しています。
- 同じパスワードを、使いまわさない。漏れたパスワードは、ほかのサービスでも試されるおそれがあります。
- 多要素認証(2段階認証)が使えるサービスは、オンにする。
不安なときの、状況別の早見表は、自分の情報が漏れたかも?不安なときの状況別・早見ガイドにあります。
まとめ
2026年10月、不正アクセスによる情報漏えいが相次ぎ、10機関ほどが、注意喚起を出しました。事業者には、公開アプリや外部サービスの点検、認証の強化などが求められています。利用者は、発表を公式のお知らせで確かめ、偽の連絡に注意し、パスワードの使いまわしを避けましょう。
個別の事案の対象や対応は、各社の公式発表で確認してください。最新の情報は、各機関のページで更新されることがあります。
出典
- 国家サイバー統括室「不正アクセスによる漏えい等の事案を踏まえた各機関による注意喚起等について」(2026年10月31日に確認)
- IPA「不正アクセスによる漏えい等の事案を踏まえ、速やかに実施すべき対策等について」(2026年10月31日に確認)
- 総務省「不正アクセスによる情報漏えい等の事案を踏まえた対応について(注意喚起)」(2026年10月31日に確認)
- NICT「【注意喚起】相次ぐ情報漏えい、その原因の一つは「アプリ解析からのサーバ攻撃」」(2026年10月31日に確認)
