★ 2026-10-25 デジタルの安全

情報流出に便乗する偽メール・SMSの見分け方。警察庁が示す個人の対策

情報流出に便乗する偽メール・SMSの見分け方。警察庁が示す個人の対策

最近、さまざまな会社や団体で、不正アクセスによる情報流出が続いています。そのあとに届く、「不正アクセスがありました」「アカウントを確認してください」というメールやSMSは、本物でしょうか。

この記事では、情報流出に便乗した偽のメールやSMS(フィッシング)の特徴と、個人ができる対策を、警察庁の資料をもとに、やさしくまとめました。

いま、何が起きている?

さまざまな事業者、団体、企業をねらった、サイバー攻撃が行われ、情報流出の事案が続いています。流出したメールアドレスに対して、流出元の企業をかたる偽メールが送られ、さらなる情報流出や、お金の被害につながるおそれがあります。

偽メールの特徴。あせらせる言葉、リンクで偽サイトへ、ID・暗証番号を入力させる

偽メール・偽SMSの特徴

フィッシングは、実在のサービスや企業をかたって、偽のメールやSMSで偽サイトへ誘導し、IDやパスワードなどを盗む手口です。文面は、「個人情報の漏えい」「不正アクセス検知」「取引の停止」など、あせらせる言葉が多く、ログインさせようとします。

文面の例

  • 「あなたのアカウントに不正アクセスがありました。至急、以下のサイトからログインしてください。ログインしないと、アカウントは安全のため失効します。」
  • 「お客さまのアカウントは、サービスを更新できませんでした。カードが期限切れになった可能性があります。」
  • 「不正なログインが確認されたため、アカウントをロックしました。解除するには、下のURLから手続きしてください。」

入力を求められる情報

  • 口座番号、クレジットカード番号、暗証番号(ワンタイムパスワードの番号を含む)。
  • 住所、氏名、電話番号、生年月日。
  • メール、ネットバンキング、SNSなどのIDとパスワード。
  • 運転免許証やマイナンバーカードの画像。

「送信元」では、見分けられません

メールは、仕組みの上、受け取る人から見える「送信元の名前」や「送信元のメールアドレス」を、変えることが簡単です。そのため、表示される名前やアドレスだけで、本物かどうかを判断するのは難しいのです。スマートフォンのメールアプリは、表示される項目がパソコンより少ないことがあり、見分けは、さらに難しくなります。

リンクも、見た目で本物かどうかを判断するのは、非常に困難です。本物に似た名前のサイトが、数多くあります。

送信元は偽装できる。表示される名前、メールアドレス、リンクの見た目だけでは判断できない

個人ができる対策

  1. メールやSMSのリンクを、押さない。公式サイトを、あらかじめブックマーク(お気に入り)に入れておくか、公式のアプリを使って、アクセスします。金融機関が、IDやパスワードを、メールやSMSで聞くことはありません。
  2. パスワードを使い回さない。サイトごとに、違うものにします。覚えられないときは、パスワード管理アプリを使います。1つ盗まれると、ほかのサービスも乗っ取られるおそれがあります。
  3. 多要素認証を使う。ワンタイムパスワードや、パスキーなどを使うと、IDとパスワードが盗まれても、ログインされにくくなります。
  4. 機器を新しい状態にする。OSやアプリのアップデートを行います。
  5. 迷惑メッセージのブロック機能を使う。携帯電話会社などの機能で、不審なSMSが届きにくい設定にします。
  6. 詐欺電話の対策アプリを入れる。警察庁が推奨する、無料のアプリがあります。詐欺に使われた番号や、国際電話の番号を、ブロックや警告します。

もし、入力してしまったら

  • サービスの会社に相談する。不正送金は金融機関に、カードの不正利用はカード会社に。補償の制度や、相談の窓口を設けているところもあります。
  • パスワードを変える。入力したIDとパスワードを使っている、すべてのサービスで、すぐに変更します。
  • 警察に相談する。最寄りの警察署、または、サイバー犯罪の相談窓口へ。警察相談専用電話「#9110」でも、相談できます。
  • 偽サイトを見つけたら、通報する。「フィッシング110番」に、偽サイトのURLを通報できます。
個人の対策。リンクを押さずブックマークや公式アプリから、パスワードを使い回さない、多要素認証

実際の相談事例

  • 銀行から「重要なお知らせ」というメールが届き、URLに口座番号と暗証番号を入力したら、身に覚えのない送金をされた。
  • 通販サイトから「不正なログインが確認された」というSMSが届き、IDとパスワードを入力してしまった。
  • 宅配業者から「不在のため持ち帰りました」というSMSが届き、アプリをインストールしたら、電話帳の番号に大量のSMSが送られていた。

不正アクセスの発表があったときの確認は、利用中のサービスで不正アクセスの発表があったらの記事をご覧ください。

まとめ:あせらせる連絡は、リンクを押さない

情報流出に便乗した偽メールやSMSが、届くおそれがあります。送信元の表示は、偽装できます。リンクは押さずに、ブックマークや公式アプリから確かめましょう。パスワードを使い回さず、多要素認証も使います。

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出典