屋根に太陽光発電を付けたあと、点検は、どうすればいいのでしょうか。「10kW未満の家庭用は、点検しなくていい」と思っている人も、多いかもしれません。
この記事では、家庭用の太陽光発電システムの、所有者としての責任と、日常点検の目安、「点検が義務化されました」という勧誘への備えを、やさしくまとめました。
家庭用でも、所有者としての責任があります
住宅用の太陽光発電システムを使っている人は、電気事業法にもとづく所有者として、設備の安全性に関する責任があります。10kW未満の住宅用でも、発電設備を適切に維持管理して、技術基準に適合させる義務があるとされ、所有者による日常点検が推奨されています。
点検が大切なのは、太陽光発電システムが屋外に置かれ、天候や気候、影、塩害などの、きびしい環境にさらされるからです。発電性能や安全性が、少しずつ下がることがあります。
点検をせずに放置すると、性能や安全性の低下を見逃して、火災や感電などの問題が起こる可能性があります。
日常点検は、いつ行う?
日常点検の目安は、次のとおりです。
- 月1回程度、定期的に。
- 台風や強風の、前後。
- 地震や洪水のあと。
- 大雨、大雪、雹(ひょう)、落雷などの、悪天候のあと。
保守点検や維持管理の計画を提出している場合は、その計画に従って点検します。点検の項目は、日本電機工業会と太陽光発電協会が出している「太陽光発電システム保守点検ガイドライン」の、日常点検の要領が、もとになっています。
日常点検とは別に、専門の技術者による定期点検があります。50kW未満の低圧連系の設備(戸建住宅など)では、4年に1回以上が目安です。くわしくは、販売店やメーカーに確認しましょう。
不具合かな、と思ったら
不具合が見つかったら、メーカーや販売店に、再点検や、修理・交換を相談します(有償になることがあります)。
発電性能が落ちていないか、見つける方法
- 表示モニターや、HEMS(家庭のエネルギー管理のしくみ)があれば、過去の発電量と比べると、見つかることがあります。
- 余った電気を売っている場合は、電力会社から届く「需給電力量のお知らせ」の、変化から見つかることがあります。
- 安全性が下がると、ブレーカーが落ちて、停電する場合があります。
性能や安全性が下がったように見えたら、販売店やメーカーに連絡して、専門業者による点検やメンテナンスを受けることが、すすめられています。
設置して1年目は、初期の不具合が出やすい時期
運転を始めて1年目は、初期の不具合が起こりやすい時期です。設置したときには、システムがトラブルなく動いているかの検査をして、結果を、書面で保管します。1年目の点検も受けて、その後も、日常点検と定期点検を続け、結果を残しておきましょう。
保証書も、受け取って、保管します。保証には、一般に、パネルの出力保証と、パワーコンディショナなどの周辺機器の保証があります。保証書がないと、保証を受けられないことがあります。蓄電池を増設したり、パワーコンディショナを交換したりしたときも、全体が正常に動いているかを確かめる、1年目点検がすすめられています。
「点検が義務化されました」と言われたら
知らない業者から、「点検が義務化されました」と言われて、契約をすすめられる相談が、全国の消費生活センターで増えています。
- その場で、契約しない。
- 設備を買った販売店・施工店や、機器のメーカーに、「定期点検の義務対象か」を確認する。
家庭用の太陽光発電は、所有者の日常点検が推奨されています。固定価格買取制度で売電している場合は、「事業計画策定ガイドライン」で、保守点検と維持管理を実施することとされています。ただし、それは「知らない業者の点検を受けなければならない」ということではありません。くわしくは、太陽光発電の点検商法の記事をご覧ください。
自分で、絶縁や撤去は、しないで
使うのをやめたいときは、販売店や、太陽電池のメーカーに、まず相談します。パネルは、曇りのときでも、数百ボルトの電圧が発生するので、自分で絶縁の処置や撤去をするのは、危険です。撤去のときは、屋根の防水などの処置が必要になることもあります。設置したままでは、発電を続けているので、安全性の確認も続けます。
まとめ:月1回の目視と、天候のあとの確認から
家庭用の太陽光発電にも、所有者としての責任があります。月1回程度と、台風や地震、悪天候のあとに、日常点検をして、気になるときは、販売店やメーカーに相談しましょう。「義務化」を理由にした勧誘は、まず、購入先に確認します。
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出典
- 長く使っていただくために|住宅用システム|太陽光発電協会(JPEA)(2026年10月24日に確認)
- メンテナンスや点検はどうすればいいですか?|太陽光発電協会(JPEA)よくあるご質問(2026年10月24日に確認)
- 住宅用太陽光発電システムをお使いの皆さまへ(2025年11月発行)|日本電機工業会(JEMA)(2026年10月24日に確認)
- 住宅用太陽光発電システムをお使いの皆さまへ(2021年1月改訂)|日本電機工業会(JEMA)(2026年10月24日に確認)
