太陽光発電に関わる法律や制度が、ここ数年で、次々に動いています。自宅の屋根に関係するものから、事業者向けのものまで、いろいろです。
この記事では、2025年から2027年にかけての主な動きを、「家庭にどう関わるか」の目線で、やさしくまとめました。
| いつ | 何が変わる? | 家庭への関わり |
|---|---|---|
| 2025年4月〜 | 東京都で、新築住宅への太陽光パネルの設置が、大手のハウスメーカーなどに義務づけられた | 東京都で新築する人に関係。義務を負うのは、事業者 |
| 2026年度〜 | 屋根設置太陽光発電の「報告制度」(省エネ・非化石転換法) | 事業者向け。家庭には、直接の義務なし |
| 2027年4月・10月〜 | 太陽光発電のパワコンなどに、JC-STAR★1の取得製品が求められる | 機器の交換のときに関係する可能性 |
| 2027年末ごろ(予定) | 太陽光パネルのリサイクルの法律が施行される | まず多量に廃棄する事業者から。家庭は、すぐには義務なし |
1. 東京都の、新築住宅への設置義務(2025年4月〜)
東京都では、2025年4月から、新築の建物に、太陽光パネルの設置などを求める制度が始まりました。
- 義務の対象になる事業者:都内で、年間に、延べ面積の合計が2万平方メートル以上を供給する、大手のハウスメーカーなどです。
- 対象の建物:その事業者が新築する、延べ面積2,000平方メートル未満の建物です。既存の建物は、対象外です。
- 義務の内容:太陽光発電設備などの再生可能エネルギー利用設備の設置、断熱・省エネ性能の確保、電気自動車の充電設備の設置などです。
- すべての建物に、必ず設置するわけではありません。立地の条件や、住宅の形などを踏まえて、ハウスメーカーなどが、設置できるかを判断します。
東京都の試算の一例では、新築の戸建住宅に4kWのパネルを設置した場合の光熱費の削減額は、年間で約9万2,400円です(東京都区部、2人以上の世帯、2024年8月時点の条件)。設置費用は117万円で、都の補助40万円を引くと、自己負担は77万円です。実際の金額は、住まいや使い方で変わります。
東京都外の人には、この制度は、直接は関係しません。
2. パネルのリサイクルの法律(2027年末ごろ施行予定)
「太陽電池廃棄物の再資源化等の推進に関する法律」が成立しました。施行は、2027年末ごろの予定です。まずは、多量に廃棄する事業者から、リサイクルの規制を始めて、段階的に広げていきます。住宅用を含む、すべてのパネルに、一律の義務をかけるものではありません。くわしくは、太陽光パネルのリサイクルが法律にをご覧ください。
3. パワコンの「JC-STAR」(2027年4月・10月〜)
太陽光発電や蓄電池の、インターネットにつながる機器(パワコン、遠隔監視装置など)について、2027年4月以降、新しく設置したり、取り替えたりする機器には、セキュリティの認証「JC-STAR★1」の取得製品が求められます。適用は、特別高圧・高圧が2027年4月、低圧が2027年10月です。すでにある設備には、さかのぼって適用されません。くわしくは、太陽光のパワコンに「JC-STAR」が必要にをご覧ください。
4. 屋根設置太陽光発電の「報告制度」(2026年度〜)
「省エネ・非化石転換法」に基づいて、年度のエネルギー使用量が原油換算で1,500キロリットル以上の「特定事業者」に、屋根に太陽光発電を設置できる余地の報告が、求められるようになります。企業のほか、規模によっては、地方公共団体や学校、病院なども含まれます。
- 2026年度以降の「中長期計画書」:屋根設置太陽光発電の設置に関する、定性的な目標の記載が加わりました。
- 2027年度以降の「定期報告書」:設置できる屋根の面積や、すでに設置している面積などの記載が加わります。
どちらも、毎年7月までに提出します。家庭には、直接の義務はありません。
5. 事業用の設備に関する、そのほかのルール
- 保守点検の実施:再エネ特措法(FIT法)に基づく「事業計画策定ガイドライン」で、保守点検と維持管理を実施することが示されています。
- 保険への加入(努力義務):2020年4月から、出力10kW以上の太陽光発電設備について、災害などで修繕や撤去、処分が必要になることに備えて、火災保険や地震保険などに加入することが、努力義務になっています。
消防法との関わりは?
住宅の太陽光パネルについて、設置を義務づける消防法の規定は、確認できませんでした。消防活動の安全のための設置の考え方は、検討結果や提言として示されています。くわしくは、太陽光パネルのある家が火事になったらをご覧ください。
まとめ:家庭は、まず、機器の交換と廃棄のときに確認
家庭に関わりが大きいのは、東京都で新築するときの制度と、将来のリサイクル、パワコンを交換するときのJC-STARです。自宅の太陽光発電に、すぐ義務がかかるわけではありません。設備を新しくするとき、手放すときに、販売店や施工店に、最新の決まりを確かめましょう。
制度の内容や手続き、期限は、変わることがあります。最新の情報は、この記事の末尾にある「出典」のリンク先でご確認ください。
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出典
- 太陽光パネルの設置を義務付ける制度が2025年4月から始まります|東京都(2026年10月24日に確認)
- 中小規模新築建物における対策|東京都環境局(2026年10月24日に確認)
- 太陽光パネルのリサイクルを推進——誰にどのようなことが求められる?|エネこれ|資源エネルギー庁(2026年10月24日に確認)
- 屋根スペースを再エネに活かす!「屋根設置太陽光発電」の新たな報告制度とは|エネこれ|資源エネルギー庁(2026年10月24日に確認)
- 電力分野のサイバーセキュリティについて|資源エネルギー庁(2026年10月24日に確認)
- 太陽光発電|再エネとは|なっとく!再生可能エネルギー|資源エネルギー庁(2026年10月24日に確認)
- 長く使っていただくために|太陽光発電協会(JPEA)(2026年10月24日に確認)
