「太陽光発電を家につけたら、ご近所の防災無線が聞こえなくなった」。そんなことが、まれに起きていることを、ご存じですか?
原因は、太陽光発電システムから出る「不要電波」です。どんなしくみで起きるのか、導入するときに何を確認すればいいのか、困ったときはどこに連絡するのかを、やさしくまとめます。
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太陽光発電が、無線通信の妨げになることがある?
太陽光発電システムから、不要な電波が出て、無線通信の邪魔になる事例が、全国で多く起きています。大きな発電所だけでなく、一般の住宅に設置されたシステムからの不要電波で、防災行政無線のように、人の命に関わる無線通信が妨げられた例も確認されています。
2019年度(令和元年度)以降、原因が太陽光発電システムだと特定されたものや、疑わしいものを含めて、全国で約100件の事例が把握されています。
妨げられると、何が困るの?
近くの無線局の通信ができなくなるおそれがあります。とくに防災行政無線が使えなくなると、屋外のスピーカーや、家に置く受信機を通して、防災情報や行政情報が受け取れなくなってしまいます。
原因は、おもに「パワーコンディショナー」
不要電波が出る主な原因は、パワーコンディショナー(パワコン)です。パワコンが直接出す電波だけでなく、パワコンから交流線や直流線に高い周波数の電流が流れて、その線から二次的に電波が出るケースも考えられます。
実際にあった事例
- 漁業用の無線局(2MHz帯)への混信: 約770m離れた発電所のパワコンが原因でした。パワコンとパネルに、不要な電波を防ぐ「EMIフィルタ」を入れて対策しました。
- 放送番組を送る無線局(60MHz帯)への混信: 約150m離れた、個人の住宅のパワコンが原因でした。「フェライトコア」を取りつけて対策しました。
- デジタル防災行政無線(60MHz帯)への混信: 約75m離れた、個人の住宅のパワコンが原因でした。パワコンの基板を交換して、配線にフェライトコアを取りつけました。
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導入する人ができること
導入するときは、不要電波の弱い機種を選ぶことで、妨げが起きる可能性を抑えられます。
- 国際規格の「CISPR 11」の第6.2版以降の基準に適合したパワコンは、不要電波の強さが一定の値以下であることが確認されています。これまでの障害事例に、この基準に適合した機器はありません。
- 見積もりや契約のときに、販売店や施工業者に、「パワコンは、この基準に適合していますか?」と聞いてみましょう。
- 設置したあとで、無線通信への妨げが明らかになったときは、施工業者などに連絡して、追加の対策をしてもらいます。
施工する業者ができること
- 不要電波の弱い機種を選ぶ
- 基準に適合していない機器をつけるときは、シールドケーブルを使うなどの工夫をする
- 機器メーカーが示す、設置マニュアルやガイドラインに従って施工する
- 妨げが明らかになったら、ノイズフィルタを追加するなどして、すぐに原因を取りのぞく
困ったときの連絡先
無線通信への妨げが起きていることに気づいたら、お住まいの地域の「総合通信局」(沖縄県は沖縄総合通信事務所)の、混信・妨害などに関する窓口に連絡しましょう。
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出典
- 総務省 電波利用ポータル「太陽光発電システムを原因とする無線通信の妨害について」(2026年10月25日に確認)
- 東京都環境局「太陽光パネル設置に関するQ&A【新築・中小規模制度】」(令和8年4月1日)(2026年10月25日に確認)
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