生成AIで調べものをする人が増加中。偽情報にだまされないための視点

生成AIで調べものをする人が増加中。偽情報にだまされないための視点

わからないことがあったとき、まず検索しますか?それとも、AIに聞いてみますか?いま、生成AIで情報を集めたり、相談したりする人が増えています。

AIを使う場面と、そこで気をつけたい点を、順番に見ていきましょう。ここでは、日本のアンケート結果と、専門家のコメントを整理しました。

AIで情報を調べる人は、若い世代ほど多い

日本・米国・ドイツ・中国で行ったアンケート調査では、どの国でも、個人のAI利用は「情報の理解」を目的にしたものが多い結果でした。日本では、年齢別に見ると、15〜19歳と20〜29歳を中心に、若い世代ほど利用率(利用経験率)が高くなっています。

AIと、AI以外の手段の使い分けを聞いた質問では、全体として日本は他の3か国より、AI以外の手段の割合が高めでした。ただ、日本の中でも15〜19歳と20〜29歳では、情報の取得や相談の場面で「AIのみ」「主にAI(他の方法は補助的)」と答えた人が、2割から3割ほどにのぼりました。若い世代を中心に、AIの比重が高まりつつあります。

日本の年齢別のAI利用と情報収集の傾向

AIのリスク、どれくらい意識されている?

日本では、各リスクについて「非常にリスクだと感じる」「どちらかと言えばリスクだと感じる」と答えた人の割合の合計が、2024年度の調査より高くなりました。「わからない」と答えた人の割合は下がっています。リスクへの意識が高まっているということです。

特に合計が高かったのは、次の3つでした。

  • 精巧なフェイクなどを、本物だと思ってしまうリスク
  • AIの不適切な判断によって、人の生命や財産に損害を与えるリスク
  • 悪意のある人に、AIを犯罪などに利用されるリスク

白書は、AIの利用が広がるなかで、リスクへの意識を高めていくことが引き続き大切だとしています。

専門家の見方:偽情報が広がる理由とリテラシー

国際大学グローバル・コミュニケーション・センターの山口真一教授へのヒアリングもあります。主な指摘は次のとおりです。

  • 情報収集に使う人が広がっている:生成AIを通じて情報を集める層が広がっていると考えられる。
  • 偽の画像や動画が作りやすくなった:これまでは、技術や資金のある一部の人にしかできなかった架空の画像や動画づくりが、生成AIで簡単になった。
  • アテンションエコノミー:見られれば見られるほど、作った側や広めた側に利益が生まれるしくみのもとで、生成AIのコンテンツが大量に広がったのではないか。
  • リテラシーが追いついていない:生成AIの普及に比べて、使い方の知識(リテラシー)はあまり増えていない。これからは欠かせないツールになるので、子ども世代だけでなく、全世代への啓発が必要。
  • 間接的なコストも大きい:フェイク情報が混ざっているかもしれないと、「これは本当だろうか」と考えながら向き合う必要が出る。だまされる不安も生まれる。直接の被害だけでなく、こうした社会的なコストも大きい。
  • AIによる見分けに期待:AIが作った画像や映像を人が見分けるのは、だんだん難しくなっている。偽・誤情報を見つける技術に期待がかかるが、役に立つには、ふだんの利用のなかに自然に組み込まれる「仕掛け」が大切。

「アテンションエコノミー」は、人々の関心(アテンション)が、お金を生むしくみになっていることを指す言葉です。

日本でAIのリスクとして回答が多かった項目

私たちにできること

白書の内容から、次のことが言えそうです。

  1. AIの答えを、そのまま「正解」と決めつけず、「本当かな?」と一度考える。
  2. 印象的な画像や動画ほど、本物かどうかを意識する。
  3. 家族や友人とも、AIの使い方や注意点を話してみる。

画像の見分け方は、別の記事でくわしく紹介しています。

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出典