「お荷物をお届けにあがりましたが、不在のため持ち帰りました。下記よりご確認ください」。こんなSMSが届いて、思わずURLを押しそうになったことはありませんか?
宅配業者をかたる、偽の「不在通知」SMSは、手口の細かい部分を変えながら、続いています。この記事では、手口と、URLを開いたり入力したりしてしまったときの対処を、やさしくまとめました。
偽の不在通知SMSの手口
宅配業者をかたって、「荷物を届けられなかった」という偽のSMSを送り、本文のURLから偽のサイトに誘導します。佐川急便、日本郵便、ヤマト運輸などをかたるものが確認されています。内容の細かい部分は、変わり続けています。
Androidの場合:不正なアプリを入れさせられる
偽のサイトで、アプリのダウンロードを求められます。「提供元の許可」を求められて、そのままインストールすると、偽の警告画面から、さらにフィッシングサイトに誘導されます。Chromeの更新や、Googleのサービスのアップグレードを装う例もあります。
不正なアプリが入ると、こんな被害が起きます。
- 自分のスマホから、同じ内容の偽SMSが、たくさん送られる。
- スマホの中のデータやSMSが、盗まれる。
- 身に覚えのない、キャリア決済の請求が来る。
- 各種のアカウントを、勝手に作られたり、使われたりする。
iPhoneの場合:偽サイトで情報を入力させられる
偽のサイトで、Apple ID、パスワード、電話番号などを入力させられます。そのあと、認証コードの入力を求められることもあります。ネットバンキングのログイン情報を求める例も、確認されています。入力すると、不正ログインや、キャリア決済の請求、アカウントの勝手な作成などの被害が起きます。
実際にあった相談
- 40歳代男性:URLにアクセスしたあと、知らない相手から電話があった。その後、海外宛てのSMSが100回以上送られて、1万円以上の通信料を請求された。
- 40歳代男性:URLにアクセスして、個人情報を入力したかもしれない。その後、約11万円がキャリア決済されて、電子マネーが買われていた。
URLを開いてしまったら
まず、落ち着いて、何をしたかを思い出します。
- サイトを見ただけで、何も入力・操作していないとき。被害は出ません。Androidで、ダウンロードの中にアプリのファイル(apkファイル)があれば、消します。
- アプリをダウンロードしたが、インストールはしていないとき。被害は出ません。ただ、知らないうちにインストールしていた可能性もあるので、携帯電話会社に確認すると安心です。
不正なアプリを入れてしまったとき(Android)
- 機内モードにする(Wi-Fiもオフ)。SMSが送られるのと、情報が外に出るのを止めます。
- 機内モードのまま、不正なアプリを削除(アンインストール)する。設定アプリの、アプリの一覧から行います。
- 初期化を考える。影響がどこまで及んでいるか分からないため、初期化がすすめられています。元に戻すときは、感染する前のバックアップを使います。SMSは初期化で消えるので、初期化の前に確認します。
- 初期化のあとに、パスワードを変える。Googleアカウントや、使っているSNSなどです。長くて、使い回さないものにして、できれば多要素認証も使います。
- キャリア決済の請求を確認する。身に覚えがないものがないかを、携帯電話会社に確認します。
- 各サービスに、不正利用がないかを問い合わせる。不正なアプリを入れたあとに届いた、登録や変更の通知を見ながら行います。
電話番号を変えても、解決しません。また、初期化をすれば不正なアプリの影響は取り除けるので、スマホを買い替える必要はありません。
偽のサイトに、情報を入力してしまったとき
- パスワードを、すぐに変更する。入力したサービスで、不正な利用がないかも、提供している会社に確認します。
- 電話番号と認証コードを入力したら、キャリア決済の請求も確認する。
- 同じパスワードを、ほかのサービスで使っていたら、そちらも変える。
被害を防ぐための備え
- 「不在通知」のSMSやメールのURLは、安易に開かない。宅配業者の中には、SMSで不在の連絡をしていない業者もあります。自分で調べた公式の窓口や、公式のアプリで、確かめます。
- 提供元の分からないアプリは、入れない。ID・パスワードも、入力しません。
- 携帯電話会社の対策サービスや、セキュリティソフトを使う。
- ID・パスワードを使い回さない。
- キャリア決済の限度額を、必要最小限にする。使わないなら、使わない設定にします。
困ったときの相談先
- 消費者ホットライン「188」:最寄りの消費生活センターなどを、案内してくれる全国共通の番号です。
- 警察相談専用電話「#9110」:最寄りの警察の相談窓口につながります。
- 情報セキュリティ安心相談窓口(IPA)
まとめ:URLを押さない。押したら、何をしたかを確かめる
偽の不在通知のSMSは、URLを押さないのがいちばんの対策です。押してしまっても、何も入力・操作していなければ被害は出ません。アプリを入れたり、情報を入力したりしたときは、機内モード、アプリの削除、パスワードの変更を、順番に進めましょう。
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出典
- 宅配便業者を装った「不在通知」の偽SMSに注意しましょう|国民生活センター(2026年10月24日に確認)
- 宅配便業者をかたる偽ショートメッセージに引き続き注意|IPA(2026年10月24日に確認)
