新築の家を考えていると、「ZEH(ゼッチ)」という言葉を、よく見かけます。屋根の太陽光とは、どんな関係があるのでしょうか。
この記事では、ZEHの考え方と、種類のちがい、太陽光の役割を、やさしくまとめました。
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ZEHって、どんな家?
ZEH(ゼッチ)は、Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の略で、「エネルギーの収支を、ゼロ以下にする家」の総称です。
- 断熱を高める。外壁、窓、屋根、床下の断熱の性能を、大きく高めます。
- 省エネを進める。高効率な設備を入れて、20%以上の省エネをめざします。
- 創エネで、収支をゼロに。太陽光発電などの再生可能エネルギーで、1年間のエネルギー収支を、ゼロ以下にすることをめざします。
暑さや寒さをガマンして省エネをするのではなく、快適に暮らしながら、省エネを実現するのが、ZEHの考え方です。
ZEHの種類(戸建住宅)
どれも、外皮(断熱)の基準は、1・2地域が0.40以下、3地域が0.50以下、4〜7地域が0.60以下です(UA値。小さいほど、断熱の性能が高い)。
| 種類 | 省エネ(設備や断熱のみ) | 削減率(創エネを含む) | ポイント |
|---|---|---|---|
| ZEH | 20%以上 | 100%以上 | 太陽光などの導入が必要(全量売電は除く) |
| Nearly ZEH | 20%以上 | 75%以上100%未満 | 寒冷地、日射の少ない地域、雪の多い地域などでめざす水準 |
| ZEH Oriented | 20%以上 | — | 対象の地域なら、太陽光などがなくてもよい |
ZEH Orientedの対象の地域
- 都市部の狭い土地。北側斜線制限の対象の用途地域などで、敷地面積が85㎡未満の土地です(平屋は除く)。
- 雪の多い地域。建築基準法で決められた垂直積雪量が、100cm以上の地域です。
ZEH+(2025年4月から、新しい定義)
ZEHより一歩進んだ、ZEH+(ゼッチプラス)があります。断熱は、断熱等性能等級6が必要です。「30%以上の省エネ」と、創エネで100%以上の削減をめざします(Nearly ZEH+は75%以上)。さらに、次の2つのうち、1つ以上を満たす必要があります。
- 再エネの自家消費を広げる工夫:太陽光で沸かせる高効率の給湯器(エコキュートなど)、蓄電池(初期の実効容量が5kWh以上)、EVの充電・充放電の設備、太陽熱を使う給湯システムなど。
- 高度なエネルギーの管理:HEMSで発電量などを把握して、暖房、冷房、給湯などを制御できること。
断熱と省エネの、ものさし
- 断熱等性能等級(7段階):等級5以上が「高断熱住宅」です。等級5は2022年4月、等級6・7は2022年10月に決められました。等級5が、ZEHの外皮の基準です。
- 一次エネルギー消費量等級:暖房、冷房、換気、給湯、照明などの、1年間のエネルギー消費量を、省エネ基準と比べます。等級6(BEI 0.8以下、基準から20%削減)が、ZEHの基準です。
日本は、気候の南北の差を反映して、8つの地域に区分されていて、地域ごとに断熱の基準が決まっています。
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これからの動き
- GX ZEH(2027年4月以降の適用予定)。2050年の目標に向けて、さらに高い省エネ性能をめざす、新しい区分です。
- 国の目標。2030年には、新築の戸建住宅の6割に、太陽光発電が導入されていることをめざしています。2050年には、既存の住宅全体の平均で、ZEH基準の省エネ性能を確保することをめざしています。
東京都では、2025年4月から、大手のハウスメーカーなどが新築する建物に、太陽光パネルの設置などが義務づけられました。くわしくは、太陽光発電の法律・制度は何が変わる?をご覧ください。
ZEHのメリット
- 光熱費:エネルギーの使用量を減らして、光熱費の負担を軽くします。太陽光の自家消費は、電気を買う単価が、売電の単価より高いときに、経済的なメリットがあります。
- 快適さ:暑さや寒さをガマンせずに、快適に暮らしながら、省エネを実現できます。
- 健康:高断熱にすることで、健康面の効果が挙げられています。
- 災害のとき:災害に対する強さ(レジリエンス)の向上が、期待されています。
- 環境:暮らしのCO2の排出を、減らせます。
知っておきたい注意点
- 再エネは、敷地の中(オンサイト)に限られる。売電した分は、余った電気(余剰売電)の分だけが、対象になります。
- ZEHの図は、補助事業の図とは異なる。補助金を使うときは、その年度の条件を、確かめましょう。
- ZEHでも、設備の使い方は大切。停電のときの使い方は、停電のとき、屋根の太陽光発電は使える?をご覧ください。
まとめ:断熱+省エネ+創エネで、エネルギー収支をゼロに
ZEHは、断熱を高めて、省エネを進め、太陽光などで創エネをして、1年間のエネルギー収支をゼロにする家です。ZEH、Nearly ZEH、ZEH Orientedの3つの種類があり、2025年4月から、ZEH+の新しい定義が始まりました。新築や建て替えを考えるときは、ハウスメーカーに、どの種類のZEHか、聞いてみましょう。
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出典
- 省エネ住宅とは|住宅脱炭素NAVI|環境省(2026年10月24日に確認)
- ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは|太陽光発電協会(JPEA)(2026年10月24日に確認)
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