太陽光パネルは、「地球にやさしい」と言われます。でも、パネルをつくるときや、運ぶとき、捨てるときにも、エネルギーは使われますよね。それでも、本当に環境にやさしいのでしょうか?
パネルがつくる電気の量の目安と合わせて、「使ったエネルギーを、何年で取り戻せるのか」を、見ていきましょう。
つくるのに使ったエネルギーは、何年で取り戻せる?
太陽光パネルは、発電を始めてから、1〜3年程度で、ライフサイクル(つくる、運ぶ、使う、捨てるまで)で使うエネルギーを、取り戻せると言われています。そのあとも、自然のエネルギーで、電気をつくり続けます。
「使ったエネルギー」には、何が含まれる?
- 原料の採掘
- パネルなど、設備の製造
- 設置
- 保守のための部品の製造
- 使い終わったあとの処理
- これらを運ぶためのエネルギー
このように、使ったエネルギーを、発電でつくった電気で取り戻すまでの期間を、「エネルギーペイバックタイム(EPT)」といいます。今後、発電の性能が上がっていくにつれて、この期間はさらに短くなると予想されています。
なお、パネルの廃棄やリサイクルについては、別の記事でまとめています。
1年間に、どのくらい発電するの?
夜は発電しませんし、雨の日は、晴れの日より発電量が減ります。そのため、1年(8,760時間)のうち、発電で使える時間の割合を表す「設備利用率」は、平均で14.1%です。
この数字を使って、全国の平均を計算すると、パネル1kWあたり、年間で約1,200kWhになります(8,760時間 × 14.1%)。ただし、地域、パネルの向き、傾き、日射量によって、発電量は変わるため、東京都の資料では、1kWあたり約1,000kWhとして計算しています。
4kWのパネルなら?
屋根に4kWのパネルをのせた場合、年間の発電量は、4,000kWh程度と期待できます。
- 一般家庭の、平均の年間電力消費量は、4,492kWhとされています。
- 4,000 ÷ 4,492 = 約89%。1年間に必要な電気の、9割近くをまかなえる計算です。
この計算は、パネルを真南に向けて、水平に対して30度傾けて設置した場合の例です。
自分の家では、どのくらい?
個々の住宅で期待できる発電量は、屋根の向きや、周囲の建物の影の有無などで変わります。実際に検討するときは、販売店などに確認しましょう。
「元が取れる」「必ず得をする」といった言い方は、あてにしないで、条件や前提を、必ず確かめることが大切です。
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出典
- 東京都環境局「太陽光パネル設置に関するQ&A【新築・中小規模制度】」(令和8年4月1日)(2026年10月25日に確認)
