65歳以上の人が契約の当事者になった消費生活相談は、2025年度に330,497件ありました。2024年度の304,674件より、約25,800件増えています。
相談全体の中で、65歳以上が占める割合は37.7%です。どんな相談が多いのか、年齢によって勧誘の形がどう変わるのかを、数字で見ていきましょう。
相談の多い商品・サービス
上位は、2024年度と大きく変わっていません。
- 1位は「商品一般」で、不審な電話や身に覚えのない請求などです。警察や実在する通信会社、宅配業者など、いろいろな組織の名前がかたられています。
- 2位の「化粧品」、3位の「健康食品」は、主に定期購入のトラブルです。1回だけのお試しのつもりが、定期購入になっていたという相談が多くあります。
- 4位の「他の役務サービス」には、パソコンの警告音で慌てて問い合わせたら遠隔操作された、というサポート詐欺や、有料質問サイト、給湯器などの点検のトラブルがあります。
20位以内に新しく入ったものもあります。分電盤などの交換工事に関する「電気設備」「電気工事」と、訪問買取や店舗買取に関する「アクセサリー」です。通信事業者を名乗って未納料金を請求する不審な電話の相談(「他の電報・固定電話サービス」)も、順位が上がっています。
年齢が上がると、勧誘の形が変わる
販売購入の形で見ると、「通信販売」の割合は65〜69歳がいちばん高く、年齢が上がるほど下がります。65〜69歳は48.4%、85歳以上は18.6%です。
反対に、「訪問販売」「電話勧誘販売」「訪問購入」は、年齢が上がるほど割合が高くなります。85歳以上になると、訪問販売が21.5%で、通信販売を上回ります。年齢が上がると家にいる時間が長くなり、訪問による勧誘を受けやすい環境にあることが、一因と考えられています。
お金と手口の特徴
平均の契約購入金額は、65歳以上が約73万円、65歳未満が約94万円です。一方、平均の既支払金額は、65歳以上が約51万円、65歳未満が約50万円で、ほぼ同じ額でした。契約購入金額が5万円未満の相談は、65歳以上では6割以上を占めます。
手口で多いのは、次の順です(65歳以上、1件に複数の手口が含まれる場合はそれぞれ数えています)。
- インターネット通販(69,399件)
- 定期購入(46,958件)
- 家庭訪販(28,205件)
- 電話勧誘販売(22,547件)
- かたり商法(身分詐称)(19,447件)
- 点検商法(14,167件)
点検商法、テレビショッピング、適合性(知識や経験、財産の状況に照らして不適当と思われる勧誘・契約)に関する相談は、65歳以上で10位以内に入っています。
困ったときは、早めに相談を
少しでも不安を感じたら、早めに家族や知人、最寄りの消費生活センターなどに相談しましょう。消費者ホットライン「188(いやや!)」にかけると、最寄りの消費生活センターなどを案内してもらえます。
身近な高齢者の様子を見守ることも大切です。不審な人が出入りしていないか、困った様子がないかなど、日ごろの生活や言動の変化に気づくことが、被害を防ぐ手がかりになります。消費生活センターへの相談は、家族やホームヘルパー、地域包括支援センターの職員からでもできます。
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出典
- 国民生活センター「2025年度 65歳以上の消費生活相談の状況」(2026年9月16日公表、2026年10月30日に確認)
