固定電話が鳴って、出てみたら、「還付金があります」「息子が困っている」。特殊詐欺は、一本の電話から始まることが、多くなっています。被害にあう人の多くは、高齢の方です。だからこそ、若い世代も、手口を知って、親や祖父母に伝えておくことが大切です。
この記事では、特殊詐欺の見分け方の合言葉と、代表的な手口、電話でできる対策、家族でできる備えを、やさしくまとめました。
合言葉は、「電話でお金の話が出たら、詐欺」
「還付金があります」「暗証番号を教えてください」「キャッシュカードを預かります・交換します」。電話で、お金やキャッシュカードの話が出たら、すべて詐欺だと考えましょう。
特殊詐欺は、面識のない不特定多数の人に電話をかけるなどして、現金やキャッシュカードをだまし取る詐欺です。被害者の9割近くが65歳以上の高齢者で、特に高齢の女性の割合が高い傾向があります。
代表的な手口
還付金詐欺
市区町村、税務署、年金事務所の職員を名乗って、「医療費・保険料の過払い金がある」「未払いの年金がある」と言って、お金が受け取れると信じ込ませます。払い戻しに期限があると焦らせて、「いますぐ、携帯電話を持って、近くのATMに行って」と指示します。
ATMの操作は、実際には、犯人の口座にお金を振り込む操作です。「ATMで、携帯電話で通話しながら操作している人」は、被害にあっている可能性があります。「ATMでの携帯電話の通話は、しない、させない」が、被害防止につながります。見かけたら、声をかけましょう。
オレオレ詐欺
息子や孫になりすました犯人から電話があり、仕事のトラブルなどを口実に、お金を要求します。最初の電話で、「風邪で声が変」「携帯をなくして、番号が変わった」などと言って、声が違っても怪しまれないようにして、新しい番号を登録させます。
お金の話が出たら、いったん電話を切って、これまで使っていた番号に、かけ直して確かめましょう。
キャッシュカードをねらう詐欺
警察官や銀行員、自治体や税務署の職員を名乗って、「キャッシュカードが不正に使われている」「預金を保護する手続きをする」と言い、「確認のために、自宅にうかがう」と、訪問してきます。「暗証番号を書いた紙と、キャッシュカードを封筒に入れて」と言って、目を離したすきに、偽のカードとすり替えて、盗みます。
警察官や銀行員が、暗証番号を聞いたり、キャッシュカードを要求したりすることは、ありません。
架空料金の請求
有料動画サイトの未納料金がある、といったSMSを送り、書かれた電話番号にかけさせて、お金を払わせます。「払わなければ裁判になる」と不安をあおりますが、未納料金の支払いのために、コンビニで電子マネーを買わせることは、ありません。
電話をとらないための対策
- 国際電話を止める。特殊詐欺に使われる電話番号の約7割は、「+1」「+44」などから始まる、国際電話番号です(令和7年(2025年)7月末時点)。ふだん、外国と電話をしない人は、「国際電話の利用休止」の手続きをすると、有効です。固定電話は、国際電話不取扱受付センター(0120-210-364)に申し込めば、無料で止められます。
- スマホは、着信設定の見直しやセキュリティアプリを使う。国際電話番号からの着信を、制限できます。
- 防犯機能つきの電話機を使う。着信音が鳴る前に、「この通話は防犯のため録音されます」と警告したり、番号が登録されていない相手からの着信を拒否したりできます(メーカーによって機能は異なります)。選ぶときは、全国防犯協会連合会が推奨する「優良防犯電話」が参考になります。
家族でできる備え
- こまめに連絡をとる。用事がなくても、「元気にしている?」「最近、こんな詐欺が増えているらしいよ」と、話題にしましょう。
- 家族だけが知る、合言葉を決める。たとえば、「中学生のときの部活は?」「今度、どこに連れて行ってくれる?」のように、家族しか答えられない質問です。家族を名乗る電話は、最初に、合言葉を確かめます。
- 家族を名乗る電話でも、お金の話が出たら、切る。これまでの番号に、かけ直します。
最近増えている「ニセ警察詐欺」
偽の警察官が、「あなたの口座が事件に関わっている疑いがある」「口座の資金を確認する必要がある」などと言って、捜査を装い、指定の口座に現金を振り込ませる手口です。SNSで、逮捕状の画像を送るなど、信じ込ませようとします。被害は、高齢者だけでなく、20〜30代の若い世代にも広がっています。「自分は大丈夫」と思わずに、家族や身近な人と、情報を共有しましょう。
困ったときの相談窓口
- 警察相談専用電話「#9110」:平日の午前8時30分から午後5時15分(都道府県警察本部で異なります)。くわしくは、警察に相談したいけど、110番?迷ったときの「#9110」の使い方をご覧ください。
- 消費者ホットライン「188」:全国どこからでも、最寄りの消費生活センターや相談窓口につながります(IP電話など、一部の電話からはつながりません)。
「荷物を受け取るだけ」の闇バイトに注意
SNSで、「即金・高収入」「荷物を受けるだけの仕事」「リスクはありません」とうたう、あやしいアルバイトの募集は、特殊詐欺の「受け子」や「出し子」の募集かもしれません。詐欺罪や窃盗罪に問われ、「10年以下の拘禁刑」が科される可能性があります。1回でも関わると、犯人グループに脅されて、抜け出せなくなることもあります。安易な気持ちで、手を出さないでください。
まとめ:電話でお金の話は、全部詐欺
「還付金」「暗証番号」「キャッシュカード」。電話で、お金やカードの話が出たら、詐欺です。いったん切って、かけ直す。家族で、合言葉を決めておく。それだけで、被害を防げることが、たくさんあります。
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出典
- 電話でお金の話は詐欺!親子のコミュニケーションで注意喚起を!|政府広報オンライン(2026年10月20日に確認)
