★ 2026-10-21 食品・食費

レストランの食べ残しを持ち帰るとき、気をつけること。対象と注意点

レストランの食べ残しを持ち帰るとき、気をつけること。消費者庁のガイドラインを読む

レストランで頼みすぎて、食べきれなかった。そんなとき、残りを持ち帰ってもいいのでしょうか。持ち帰るとしたら、何に気をつければいいのでしょう。

この記事では、令和6年12月25日に策定された「食べ残し持ち帰り促進ガイドライン ~SDGs目標達成に向けて~」のうち、消費者に関わる部分をまとめました。

まずは「食べきる」が基本です

食品ロスを減らすうえで、いちばん大切なのは、その場で食べきることです。ガイドラインでは、次のように考えられています。

  • 消費者: 食べきれる量を注文する。ビュッフェ形式のお店では、少量ずつとる。
  • 飲食店: 小盛りメニューや小分けの商品を用意するなどの工夫をする。

それでも食べきれなかったものは、持ち帰って食べるのが、食品ロス削減の一つの有効な方法とされています。外食産業は、事業系の食品ロス発生量の約4分の1を占めていて、その排出要因の約5割が、消費者による「食べ残し」です。

どんなお店・料理が対象なの?

  • 対象のお店: 一般の食堂、レストラン、ホテル。お店の規模で対象外になることはありません。
  • 対象外: 学校や病院などの集団給食施設。また、はじめから持ち帰りを前提にした、テイクアウトやデリバリー。

お店で食べてもらうことを前提に出された料理を、食べきれずに、その場所の外へ持ち出す場合のルールです。

食べ残し持ち帰りの基本の考え方

持ち帰りは「自己責任」が前提です

ガイドラインでは、食べ残しの持ち帰りは、消費者の自己責任で行うことが前提とされています。食中毒についての正しい理解を持つことが求められています。

お店は、お客さんが店内で、調理してから短い時間のうちに食べることを前提に、料理を出しています。持ち帰りたいと申し出たときに、お店とお客さんのあいだで、新たに持ち帰りの合意をすることになります。そのため、お店には、持ち帰れる料理を決めることや、安全に食べるための注意事項を説明することが求められます。持ち帰ってよい料理かどうかは、お店が判断します。消費者は、お店の指示に従います。

持ち帰るときの6つのポイント

  1. お店が認めた料理だけを持ち帰る。生ものや、半生などの加熱が不十分な料理は、持ち帰りに向きません。水分が少なく、帰宅後に再加熱できる料理を選びます。
  2. 容器は、基本的にお店が用意したものを使う。詰めるときは、清潔な手で、お店が指定する清潔な容器や箸を使います。
  3. 詰め替えは、持ち帰る本人が行う。発熱や下痢などの体調不良がない大人が行います。フードコートなどでは、異なるお店の食品を同じ容器に詰めません。
  4. 温かい場所に置かない。外の気温が高い場合は、保冷剤がなければ持ち帰りを控えます。気温が高い日や、帰宅に時間がかかる日は、持ち帰りをやめます。寄り道はしません。
  5. 帰宅したら、できるだけ早く食べる。すぐに食べられない場合は、冷蔵庫などで保管します。
  6. 中心部まで十分に再加熱して食べる。見た目やにおいなどが少しでもおかしいと感じたら、口に入れません。

家族に譲るときは

  • お店で一度手をつけた食品は、原則として、その本人が食べます。
  • 家族などに譲る場合は、お店から聞いた注意事項を、相手にも伝えます。
  • 食物アレルギーがある人には、譲りません。
食べ残しを持ち帰る流れ

再加熱のコツと、食中毒の菌の特徴

ガイドラインの別添資料には、消費者向けの注意が載っています。再加熱するときは、次の点に気をつけます。

  • 電子レンジを使うときは、電子レンジ用の容器とふたを使う。
  • 熱が伝わりにくいものは、ときどきかき混ぜる。
  • 単に温めるだけでは、菌は死にません。食品全体をむらなく加熱する。
  • 食品の中で増えて、通常の加熱では死なない熱に強い殻(耐熱性芽胞)や、熱に強い毒素を作る菌もいます。持ち帰ったら、すばやく食べる。
菌・ウイルス過去に食中毒の原因となった食品の例消費者が注意すること
黄色ブドウ球菌おにぎり、弁当などの穀類とその加工品「つけない」(特に詰め替えのとき、清潔な器具と容器を使う)、「増やさない」(常温で長く置かない)。毒素は電子レンジなどの通常の加熱では無毒化されない。
セレウス菌チャーハン、スパゲッティ、弁当類、調理パンなど「増やさない」。常温で長く置かず、すばやく食べる。毒素は通常の加熱では無毒化されない。
腸炎ビブリオ刺身、寿司類、貝類など店内で食べるのが原則。持ち帰りは控える。
ウエルシュ菌ローストビーフ、カレー、シチュー常温で長く置かず、すばやく食べ、しっかり再加熱して食べる。
カンピロバクター鶏刺し、鶏わさなど、加熱が不十分な鶏肉料理加熱が不十分な食品は持ち帰らない。
サルモネラ属菌オムレツ、弁当など加熱が不十分な食品の持ち帰りは控える。
腸管出血性大腸菌牛角切りステーキ、ローストビーフ、サラダ、白菜漬けなど加熱が不十分な食品の持ち帰りは控える。
ノロウイルス調理済みの食品「つけない」(詰め替えのとき清潔な器具と容器を使う)。下痢やおう吐などの症状がある人は、詰め替えをしない。

お店の人への気づかいも、大切です

ガイドラインでは、消費者に求められる行動として、次のことが挙げられています。

  • お店の説明事項を理解して、きちんと守る。
  • 持ち帰りに対応するお店は、現場の仕事が増えても取り組んでいる。その誠実さを理解して、評価する。
  • お店は、費用をかけて、食品ロス削減などのために取り組んでいる。その姿勢を前向きに評価する。

持ち帰ったあとの食品の管理の責任は、基本的に消費者にあることを、よく心にとめておきましょう。持ち帰りの可否は、お店ごとの判断です。申し出る前に、お店の決まりを確認しましょう。

食べ残しの持ち帰りを控える場面

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出典