SNSや写真の共有サービスは、毎日の暮らしにすっかりなじんでいますよね。でも、公開の範囲や共有の設定をまちがえると、思わぬトラブルにつながることがあります。
この記事では、総務省「国民のためのサイバーセキュリティサイト」の被害事例から、「ネットストーカー」「友達だけに共有したはずの写真が公開された」「SNSの儲け話」の3つを取り上げて、対処法と予防法をまとめました。
事例1: SNSの投稿から、ネットストーカーに
Nさん(女性)は、SNSにプロフィールや自分の写真、近況を投稿して、すべての人に公開していました。コメントやメッセージが来るのも、毎日の楽しみでした。
ある日、面識のない男性から「つきあってください」というメッセージが届きます。しつこく送られてくるので、「迷惑なのでやめてください」と返したところ、次の日から、脅すようなメッセージや、誹謗中傷の投稿が続くようになりました。さらに「おまえの住んでいる場所は分かっているんだ」というメッセージが届き、書かれていたのは、本当にNさんの住所でした。Nさんはアカウントを削除して、引越しを考えることになりました。
どうして、こうなったの?
- 投稿の公開範囲が、すべての人になっていた。
- コメントやメッセージを、誰からでも受け付ける設定になっていた。
- 公開していた投稿や写真に、住所を特定できる情報が付いていた。
ネットストーカーの被害は、掲示板やSNSでのいやがらせや、大量のメッセージだけにとどまりません。自宅に押しかけてきたり、後をつけまわしたりと、実際の世界のストーカー行為に移ることもあります。
被害に遭ったら
- 証拠を保存する。脅迫や誹謗中傷の書き込みは削除されることがあるので、スクリーンショットなどで残します。
- 住所を特定されたり、実生活でのストーカー行為に発展したりした場合は、すぐに警察に相談する。
予防のためには、SNSの投稿範囲、コメントやメッセージの受け付け、位置情報の付加などの設定に、十分に注意しましょう。

事例2: 友達だけに共有したはずの写真が、公開されていた
Sさんは、友達との海外旅行で撮った写真を、友達だけに見せるつもりで、ファイル共有サービス(オンラインストレージ)にアップロードしました。ところが、共有の設定をまちがえて、誰でもアクセスできる状態にしてしまいます。写真はインターネット上に広がり、水着姿の写真や、友達とお酒を飲んでいる写真も含まれていました。
こうした写真は、Sさんのプライバシーを侵すだけでなく、仕事や人間関係に悪い影響を与えるおそれもあります。Sさんはすぐに設定を直しましたが、すでに遅すぎました。
- 広がってしまった写真は、削除できません。せめて、写っている友達に謝りましょう。
- 予防が大切です。ファイル共有サービスにアップロードする前に、公開範囲をしっかり確認して、適切な範囲に設定しましょう。
事例3: 「SNSで簡単に儲かる」情報商材
Tさんは、SNSで見かけた「簡単に儲けられる方法を教える」という情報商材に興味を持ち、買ってみました。中身は、SNSでフォロワーを増やすコツや、アフィリエイトの仕組みなど、ネットで無料で見つかるようなものばかりでした。しかも、買ったあとに「さらに高額な情報商材を買わないと儲けられない」というメールが届きます。返金を求めても返事はなく、数万円の損失になりました。「SNSで簡単に儲けられる」というのは、ほとんどの場合、うそです。
だまされてしまったら
- 消費生活センターに相談する。被害の状況や対応のアドバイスを受けられます。販売者に交渉してくれることもあります。
- 警察に被害届を出すことも考える。販売者が詐欺の場合は、刑事事件として扱われます。
- 弁護士に依頼する方法もある。消費生活センターや警察の対応が不十分に感じるとき、返金や損害賠償を求めるときの方法です。弁護士費用や訴訟費用などの負担も考える必要があります。
買う前に確認したいこと
- 販売者の名前や連絡先、サイトの運営者や所在地、利用規約、プライバシーポリシーが書かれているか。口コミや評判、消費生活センターの情報も参考にする。
- 内容や効果が具体的に説明されていない、大げさな宣伝や保証がある場合は要注意。簡単に儲けられる方法は存在しないと理解する。
- 情報商材の購入は契約にあたる。返品や返金ができない場合や、高額な料金がかかる場合は特に慎重に。個人情報やクレジットカード情報を入れる前に、セキュリティ対策がされているか確認する。

3つの事例に共通する、ふだんの心がけ
| 事例 | 原因 | 予防 |
|---|---|---|
| ネットストーカー | 公開範囲・メッセージ受付の設定がゆるい。投稿から住所が特定できた。 | 投稿範囲、コメントやメッセージの受付、位置情報の付加の設定を見直す。 |
| 写真が公開された | 共有設定のまちがい。 | アップロード前に、公開範囲を確認して適切に設定する。 |
| 儲け話の情報商材 | 「簡単に儲かる」という言葉を信じた。 | 販売者や内容を調べ、うまい話を疑う。購入は契約と考える。 |

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出典
- 総務省 国民のためのサイバーセキュリティサイト「事例2 ネットストーカーに注意」(2026年10月16日に確認)
- 同「事例10 友達だけに共有したつもりの写真が全世界に公開されてしまった」(2026年10月16日に確認)
- 同「事例15 SNSの儲け話に注意」(2026年10月16日に確認)
