太陽光発電の点検では、どんな不具合が見つかるのでしょうか。「うちは大丈夫」と思っていても、あとから分かることがあります。
この記事では、太陽光発電協会が紹介している、点検で見つかった不具合の事例と、一般の住宅(出力50kW未満)の所有者が気をつけることを、やさしくまとめました。
点検で見つかった不具合の事例
事例1 パテ埋めが未実施で、小動物がパワコンの中へ
配線の引込口の、すき間を埋める「パテ埋め」が、されていませんでした。そのすき間から、小動物がパワーコンディショナの中に入り込み、内部でショート(短絡)して、煙が出て、パワコンが止まりました。引込口のすき間は、小動物の入り口になります。
事例2 端子台のビスの締め付け不足による焼損
端子台を取り付けるビスの、締め付け不足や、接続端子の加工ミスのために、端子台の締め付けが不良になって、焼損事故になりました。施工のときのミスが、あとで、事故につながった例です。
事例3 パネルのガラス割れ
台風などの強風で、飛んできた物が、パネルのガラス面に当たって、ガラスが割れた例です。写真のような、打ち傷が見えるものもありますが、打ち傷が小さくて、見えないこともあります。
事例4 パネルの飛散・雪害
パネルが飛ばされて、枠だけが残っていた例や、雪の重みでパネルが壊れた例が、点検で見つかっています。
事例5 屋根からの雨漏り
屋根ふき材の破損や、架台を固定する金具の施工ミスで、雨漏りが起きた例です。屋根ふき材が壊れているときや、野地板などの腐食で、強度が落ちている心配があるときは、専門の業者による、補修や補強が提案されます。固定金具には、コーキング(すき間をうめる材料)で、防水処理をします。雨漏りの跡が、点検で見つかることもあります。
一般の住宅(50kW未満)は、どんな決まりがある?
出力50kW未満の太陽電池の発電設備は、「一般用電気工作物」と言います。届出などの手続きは不要ですが、経済産業省令で決められた「技術基準」に合わせる義務があります。事故の報告や、製品評価技術基盤機構(NITE)による立ち入り検査も、定められています。
所有者が、気をつけること
- 警報や停止が出たとき。日常の運転中に、警報が出たり、運転が止まったりしたら、メーカーの指示や、表示に従います。
- 高いところの設備。屋根の上など、点検しにくいものは、地上など、安全に見られる場所から、目で見て確かめます。必要なときは、専門の技術者に頼みます。
- 内部には、さわらない。機器の内部には、高い電圧の部分があるので、外から目で見ること、異常な音、におい、振動の確認にとどめます。
- 異常がありそうなとき。専門の技術者に相談して、くわしい点検を受けます。
事例から分かること
- 施工のときのミス(すき間をふさいでいない、ビスの締め付け不足、金具の防水処理)が、あとで不具合になることがあります。設置して1年目の点検が、すすめられている理由です。
- 台風や大雪のあとは、見た目で分からない傷みがあるかもしれません。気になるときは、日常点検を。
点検の全体は、屋根の太陽光は4年に1回の点検で何を見る?、水や小動物は、パネルの変色と、機器への水・小動物の侵入の記事をご覧ください。
まとめ:不具合は、施工と災害のあとに出やすい
点検では、小動物の侵入、ビスの締め付け不足、ガラス割れ、雨漏りなどが見つかっています。1年目の点検と、悪天候のあとの日常点検で、早めに気づきましょう。内部にはさわらず、専門の技術者に相談します。
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出典
- 住宅用太陽光発電の保守点検(SOLAR WEEK 2023、2023年11月13日)|太陽光発電協会(JPEA)(2026年10月24日に確認)
