役所の仕事にも、生成AIが入りはじめています。国の職員や、市区町村の職員は、どんな形でAIを使おうとしているのでしょうか。
この記事では、政府と地方自治体のAI活用の動きをまとめました。
政府の動き: 「ガバメントAI」と「源内」
デジタル庁は、政府の職員が安全・安心にAIを使える基盤、「ガバメントAI」の開発や実証に取り組んでいます。
- 全職員が使える生成AI利用環境(プロジェクト名「源内」(げんない))があります。
- 2026年3月に、この環境について、全府省庁の政府職員を対象にした大規模な実証を、2026年度に始めると発表しました。
- 第3回人工知能戦略本部(2025年12月)での総理大臣の指示や、AI基本計画も踏まえ、約18万人の政府職員に試験的に提供します。
- 実証の結果を踏まえて、2027年度に、源内の本格的な利用を始める予定です。

「使う」と「リスク管理」は表裏一体
デジタル庁は、生成AIの活用の促進と、リスクの管理を表裏一体で進めるため、経済産業省や総務省と協力して、「行政の進化と革新のための生成AIの調達・利活用に係るガイドライン」を作っています。政府での生成AIのガバナンス(管理のしくみ)と、各府省庁が調達したり利活用したりするときのルールの考え方を、国の職員向けに示すものです。2026年6月12日には、「第2.0版」が作られたことが発表されています。
| 時期 | できごと |
|---|---|
| 2025年12月 | 第3回人工知能戦略本部で、総理大臣の指示(AI基本計画も踏まえる) |
| 2026年3月 | 全府省庁の約18万人の職員を対象に、源内の大規模実証を2026年度に始めると発表 |
| 2026年6月 | 生成AIの調達・利活用に係るガイドライン(第2.0版)を策定 |
| 2027年度(予定) | 源内の本格的な利用を開始する予定 |
地方自治体の動き: ガイドブックで導入を後押し
地方自治体でも、生成AIを含むAIの実証や導入が進められています。「自治体におけるAI活用・導入ガイドブック」も公表されています。
- 「導入手順編」では、自治体がAIを導入するときの進め方や気をつけたいことのほか、生成AIの使い方や具体的な活用事例がまとまっています。
- 自治体が作る「生成AIシステム利用ガイドライン」のひな形も、別の資料として示されています。
- 2025年12月16日に、「導入手順編」の第4版が公表されました。
先行している自治体では、職員の仕事の効率化や質の向上だけでなく、住民の便利さの向上にもAIが使われています。たとえば、住民への担当部署の適切な案内や、観光スポットの提案などです。

暮らしとのつながり
白書の内容は、役所の中の取組の話ですが、私たちの暮らしにも関わってきます。窓口への問い合わせの案内や、観光情報の提案など、住民が使う場面にAIが使われる例が、すでにあります。一方で、政府も自治体も、使うことだけでなく、リスクの管理やルールづくりを一緒に進めています。AIを使うときは、「便利さ」と「ルール」の両方が大切、ということですね。

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出典
- 総務省 令和8年版 情報通信白書「政府におけるAI活用」(2026年10月16日に確認)
- 同「地方自治体におけるAI活用」(2026年10月16日に確認)
