「生成AIはじめの一歩」を読んでみよう。使い方の工夫と、4つの注意点

総務省の教材「生成AIはじめの一歩」を読んでみよう。使い方の工夫と、4つの注意点

「生成AIを使ってみたいけど、何から始めたらいいの?」という方に向けた教材が、「生成AIはじめの一歩 ~生成AIの入門的な使い方と注意点~」です。IT関連の専門職だけでなく、これから生活のなかで生成AIに触れる国民の方(初心者)が対象で、生成AIを自分で使いこなせるリテラシーを身につけることが目的とされています。

教材は、「生成AIとは何か?」「どのように使うか?」「注意すべきポイントは?」の3つの流れで進みます。ここでは、その要点をやさしく紹介します。

生成AIって、どんなもの?

生成AIは、インターネット上の文書などを大量に学習していて、指示(プロンプト)を入力すると、文脈に沿った回答を出してくれるものです。たとえば「雨の日の旅行のアイデアを考えて」と入力すると、温泉、美術館巡り、工場見学…といった提案が返ってきます。

  • 文章・画像・動画など、幅広く作れる
  • 文脈を理解した回答や、人間が思いつかない回答を作れることがある
  • 高度な技術は必要なく、簡単に使える
  • 文章のほか、画像・音声・グラフなどを入力しても回答が得られる

教材では、生活・学習・仕事への影響として、一人ひとりに合わせたサービス、答えではなく考え方を示してくれる学習や英会話の練習相手、資料や議事録の自動作成などが例に挙げられています。

どんな場面で使える?

教材には、代表的な活用の場面があります。

種類できること使い方の例
文章の作成・要約長い文章を、箇条書きにまとめる結婚式のメッセージ、業務マニュアルの作成
情報検索条件を伝えて、整理された結果を得る料理のレシピ検索、製品企画のための市場動向調査の補助
翻訳自然な日本語や英語にする外国語学習での作文の添削、ビジネスメールの英訳
議論のパートナー会話のラリーで考えを深める趣味の上達方法の検討、広報戦略の分析

このほか、画像・映像の生成(写真、イラスト、アニメなど)、音声・音楽の生成、3Dモデルの作成などがあります。求めるアウトプットに合わせて、目的に沿ったサービスを選ぶことが大事だとされています。なお、生成AIサービスによっては、年齢制限や保護者の同意が必要な場合があります。

生成AIの活用場面

指示(プロンプト)には工夫が必要

生成AIは、利用者の意図を自動的にくみ取ってくれるわけではありません。教材では、指示の工夫として次の4つを挙げています。

  1. 目的・詳細な設定・検討の材料を書く(例:「この質問は、〇〇を作成するために聞いています」)
  2. 欲しい回答の例を与える(例:「以下の例を参考に、類似のものを調べてください」)
  3. 書式や回答方法を制限する(例:「表形式で答えてください」「〇〇文字以内で」「要点を〇個挙げて」)
  4. 文章のテイストを指定する(例:「私は10歳の子供だと思って説明してください」)

教材の例を見てみましょう。「誕生日プレゼントをいくつか考えてください。」とだけ入力すると、相手の年代や好み、予算を考慮していない、一般的な回答が出ます。一方、「相手:20代男性、好み:スポーツやアウトドアが好き、予算:5,000円~10,000円」と条件を加え、「例えばランニングシューズ、キャンプの調理器具などが挙げられますが、それ以外のアイデアを教えてください」と書くと、ポータブルスピーカーやサングラスなど、状況に合った提案が得られました。

また「みかんの栄養成分を教えて」だと、数字が箇条書きでずらずらと並び、0mgの項目まで出ましたが、「表形式で教えて。含まれていない栄養素は表示しないで」と指定すると、見やすい表になりました。

期待どおりの答えが出なかったときは、同じ言葉でもう一度聞くより、表現を変えて何度か試すほうが効果的とされています。役割を与える、質問の背景を書く、といった工夫もあります。

指示の4つの工夫

注意すべき4つのポイント

教材の後半は、生成AIを使うときの4つの注意点です。くわしい内容は、それぞれの関連記事で解説しています。

  • ① 情報の正確性:生成AIは、もっともらしい偽・誤情報を出すことがあります。教材では、実在しない山の名前が混ざったリストや、存在しないお店が入ったおすすめリストが例に挙がっています。生成AIに「この情報は正しい?」と聞いて真偽を確かめるのは、適切ではないとされています。常に意識する3つのポイントは、「人は信じたいものを選ぶ(認知バイアス)と意識する」「チェックリストで真偽を判断する」「安易に拡散しない。拡散したいときはひと呼吸おく」です。
  • ② 情報流出:生成AIは、入力したデータを学習データとして利用することがあります。個人情報や社外秘の情報を入れると、他人への回答に使われて漏れるおそれがあります。対策は、「サービスの規約を確認する」「個人情報や機密情報の入力は必要最小限にする」「入力したデータを学習に使わせない設定(オプトアウト)をする」の3つです。
  • ③ 知的財産権の侵害:生成物が、既存の著作物やロゴ、実在の人物に似ていると、権利を侵害するおそれがあります。「〇〇に似ているロゴを考えて」のような指示は避け、似ている場合は、利用をやめる、権利者の許諾を得る、似ないように大幅に手を加える、のいずれかで対応します。
  • ④ 活用者としてのモラル:本来自分がやるべきことまで生成AI任せにしない、偏見のある回答をそのまま使わない、非倫理的な行為や犯罪に悪用しない、の3つです。
生成AIを使うときの4つの注意点

まず、やってみよう

教材には、「理解度チェック」のクイズもあります。たとえば「旅行の行き先を決めたい」と思ったら、条件や好みを入れて、生成AIに指示してみましょう。この問題には、決まった解答はなく、実際に試してみることがすすめられています。

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出典